ドクターNとKの診療室 - はしもとおもちゃ病院2

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ドクターNとKの診療室

アンパンマンパソコン  2016.10.8

添付画像

 アンパンマンパソコンのキーがいくつか効かないということで、入院。電源キーも効かないので、電池を入れるとオープニングメッセージが出て、それきりです。10分ほどすると時間切れで電源が切れます。

 外観を見ますとすぐに電池ボックスの異状に気づきました。ケースから取り出したのが右上の写真です。電池の液漏れで極板が全部腐食されています。切れてはいませんが、電源の線も中が真っ黒に錆びています。原因はこれかと、極板を全部替えました。しかし、状況は変わらず、キーが応答しません。全部のキーがダメなようです。画面は表示されていて、音も鳴るので、ICは生きていそうです。

 こうなるとフレキシブル基板の接点付近が怪しいと思い、見てみましたが正常。たどり着いたのがフレキシブル基板(フィルム基板)の線切れです。メインの基板との接点付近は良さそうなので、その先の屈曲部分を調べるとたくさん切れています。目では確認できませんが、テスターでの導通がないのです。ルーペで見ると、どうも導電性インクの厚みが足りないようで、すけすけです。それで、条件の悪い屈曲部で内部断線を起こしているようです。
 仕方ないので、そこを迂回して極細のポリウレタン線でつなぎました。フィルム基板には半田付けはできませんので、保護印刷の一部を削って露出させ、線を導電性接着剤(wire glue)で固定しました。wire glueは最初液体ですが、乾くとカーボンの接触度が増すようで、導通がよくなります。合計11箇所のバイパス手術となりました。一応別の接着剤で覆って保護しましたが、ぽろっと取れたら終わりです。もう少し確実な方法があれば良いのですが、フレキシブルは扱いにくいものです。


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