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ドクターNとKの診療室

音声認識ロボット キクゾー  英語が得意? 2016.11.12

添付画像


 これも古い、TOMY1980年代製のロボット キクゾーです。ラジコンと言うより音声認識と言うところがミソで、ワイヤレスマイクの声で8種類の動作をさせることができます。電源スイッチを入れ、まず命令の音声登録をします。この登録はスイッチを切ると消えます。今のようにフラッシュメモリーに保存という機能はありません。

 参考記事がネットに出ていないかを調べてみますと1件ヒットしました。コウちゃんおもちゃ病院というところです。そちらはリモコン送信機の不良と、ロボットのモーターが回らないという症状だったようです。お預かりした物は送信機は正常でちゃんと音声の変調もかかっています。古い物なのでモーターかもと思ってケースを開けると、いきなりギアがバラバラっと落ちてきました。ケースで挟んで軸受けにしているタイプです。それにしてもたくさんのギアです。とんでもない量です。しかもモーターはたった1個。8種類の動きをたった1個のモーターで実現する方法は、遊星ギアです。ギアの写真で赤い矢印の先が遊星ギアの付いたドラム。黄色の矢印の先が遊星ギアです。ドラムのあちこちにいくつも付いています。ここでも、モーターの回転方向で動作が変わります。まずモーターが回るとドラムが回り、所定の場所まで行くと停止、次にモーターが逆回転します。ドラムは逆には回らないようになっていて、小さい遊星ギアが一斉に回ります。そのときに遊星ギアとかみ合っているギアが動いて所定の動作を行うというわけです。

 しかし、最初ケースを開けたときにギアがいくつかばらばらと落ちてきたときには焦りました。何度か組み立て、また開いてを繰り返すとギアの位置も覚えてしまい、それほどでもなくなりました。それにしても機械屋さんの設計というのはすごいものです。私など電子専門から見るとモーターを増やした方が簡単に・・・と思ってしまいます。

 不具合はやはりモーターで、軸が固くなっていました。注油して電圧を加えると徐々に滑らかに。組み上げてテストすると、どうも不安定で、まだ接点不良などがあったり、ギア位置がおかしいのでは無いかと心配になり、またケースを開けて点検です。不安定というのは音声への反応です。いろいろやってみた結果、英語でやると案外うまくいきます。ストップ、ゴウ、ライト、レフト、アップ、ダウンという調子です。子音を強調し抑揚をはっきりさせるとそこそこ判別してくれます。



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