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アンパンマンはじめてのあいうえお教室  難儀しました 2017.12.9

添付画像

 前回の開院日に続いて見かけがそっくりなあいうえお教室が来ました。違いは製造時期で、こちらの方が年代が前の製品です。中身の違いはタッチキーの方式で、前回のは静電センサー方式。この製品は圧力による接触でフイルムの接点がONになるというもの。フィルム印刷した配線が切れていたりすると面倒なので余り好きなものではありません。

 症状は電源を入れてもボツボツという小さな音がスピーカーから聞こえるだけというもの。お預かりしてじっくり見てみましたが、目視では異状は発見できない。COB不良となるとあきらめざるを得ません。ドライヤーで熱風というショック療法も試す必要ありかとCOBをさわりながら電源を入れたり切ったり。するとなんの拍子か、音声が出て動作がスタートしたのです。

 しかしその後も不安定で、COBあたりの基板を指で挟んでいると起動することが多いのです。そこで当たりを付けて電源回路部分にパスコンを追加することにしました。基板の電池がつながっている端子に47μF。するとかなり安定します。次にCOBの直近にある電源のパスコンに並列に0.1μFを付けるとさらに安定しました。このパスコンが容量抜けだったか、ハンダが内部で外れていたのかも知れません。

 修理完了と蓋を閉めて最終テストをすると わいうえお の列だけが反応しません。動作すれば修理完了と思ったのは早計でした。列が反応しないのは明らかにこの列の通電が途切れているからで、順に追いかけるとありました。フィルムの一部に衝撃によるへこみがあり、そこから先に導通がないのです。そこで、基板から直接極細の線を引き出し、フィルムに導電性塗料(ワイヤーグルー)で線を固定しました。裏蓋を閉めて動作チェックすると わいうえお の列もOK。修理は完了しました。

 ところが後日再度テストすると起動しない。愕然としました。またケースを開けてチェックするも原因不明。何度かテストする内に起動し始めました。蓋をして時間をおくとまた動作したりダメだったり。いろんな事をしてみましたが効果無し。ふと思いついたのが電源電圧を変えて見ることです。元々電池3本なので規定は4.5Vとなります。ところが、これだと不安定なのです。少し上げて5Vだと完全にダメです。電源スイッチを切ってもLEDが点灯しています。
 そこで電圧を変化させて起動の様子を調べました。

5V  NG
4.5v NG
4.4V 起動するも動作不安定
4.2V 起動するも動作不安定
4.0V 起動し動作正常
2.5V 起動し動作正常
2.0V 起動するが音声のピッチ(周波数)が下がる。動作は正常
1.8V 起動するも動作不安定
1.6V NG

 つまり2.5V〜4Vが正常動作範囲となります。この結果から電池を1本減らすことにしました。設計からは外れますが、仕方がない。原因はCOBの樹脂の下に隠れている?安定化電源の故障かもしれません。パスコンも異状はなかったのかも。こんなケースは初めてです。

添付画像

   写真はフィルム上の印刷配線の切れた部分の先でエナメル線を黒い導電性塗料で固定したところ。乾燥してからセロハンテープで被覆。

 下図は電源部分のみを書き起こしたもので、LEDやタッチセンサーへの配線は省略しています。

添付画像

re:アンパンマンはじめてのあいうえお教室  難儀しました 2017.12.9 Nさん 1/27(土) [編集]

大泉様
電圧を変えると動作と言うケースが何度かですか。これからはそれもCOBがNGと言う判定の材料に入れなければなりませんね。延命できればいいというおもちゃ病院的・・結構好きです。


re:アンパンマンはじめてのあいうえお教室  難儀しました 2017.12.9 つつじが丘おもちゃ病院 大泉茂幸さん 1/26(金) [編集]

大泉です。
電源電圧を変えると動作したケースは僕も何度か経験しています。元々LR44が2個だったのですが、BORが頻発する状況で、LR1130を3個に変えました。別のおもちゃではゲートの閾値がズレているようで、嵩上げしたり落としたりして合わせ込んだこともあります。根本的な原因解決ではありませんが延命できればいいと思ってやってます。こういうところがおもちゃ病院的ですよね。


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