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スキャンでピッピ!アンパンマンレジスター  2018.2.10

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            写真1                            写真2

 アンパンマンレジスタにはいろいろな機種がありますが、この機種はスキャンで商品を読み取って価格と商品名をしゃべるというのが特徴です。持ち込まれた症状は商品をレジスタにかざしても反応しないというものです。

 このレジスタの分解手順は他機種とほぼ同じですので、参考資料にしておきます。記事の最後に掲載します。当然組み立て手順はその逆を行えば良いと言うことです。
 正面から見ると表示部の下に緑の四角い窓が見えます。そこからレーザー光が出てバーコードを読み取っているという動作を模しています。実際はこの窓の内側にループアンテナがあって、13.56MHzの電波を使ったRFIDで商品情報を読み取ります。反応しないということで、最初はRFIDのモジュールを疑いました。13.56MHzの水晶が発振していないのでこれはダメかもと思ってしまいました。しかし外して調べると水晶は正常、他の水晶を取り付けても同じです。

 結果から言いますと、読み取り動作の起動はRFIDモジュールに商品を近づけることでは無く、台の下部から、表示部の下に赤外線が照射されていて(写真2)これを遮ることで商品がかざされていると認識し、その後RFIDが起動されて情報を読み取るしかけです。
 今回はこの赤外線強度が不足していて起動しなかったのです。県西おもちゃ病院のブログに他メーカーですが、ほぼ同じような症状が報告されています。そこで、赤外LEDの電流を測定、少し増やすと動作を始めることが判りました。測定結果は次の通りです。

① 現状  20mA  動作NG
② 閾値  26mA  これより多い電流値で動作する
③ 設定値 32mA  LEDの電流制限抵抗を120Ω → 120Ωに220Ωを並列追加(写真3)
これで安定して動作します。
 ハンディスキャナには単にスイッチがついていて、商品に押し付けるとランダムに価格をしゃべります。商品名は言いません。このレジスターの動作仕様は以下のようです。

1.レジスタの表示部下に物を入れて赤外線を遮ると、RFIDの読み取り動作が起動される。
2.おもちゃ付属の商品にはRFIDのタグが埋め込まれていて、情報の読み取りが成功するとそれに対応した価格と商品名をしゃべる。
3.手で赤外線を遮ってもRFIDが起動するが、情報は読み取れないので、この場合はランダムな価格だけしゃべる。

 
 写真3 赤外LEDの電流制限抵抗、 写真4 RFID基板とループアンテナ(矢印)



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