ドクターNとKの診療室 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/ ja-JP 2024-04-27T21:05:00+09:00 HASBROの犬のぬいぐるみ(SEGA TOYS) BY Dr.K http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi HASBROの犬のぬいぐるみ(SEGA TOYS) BY Dr.K <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> HASBROの犬です。<br /><br /> 詳細は以下に。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06950.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06951.pdf">[PDF書類]</a> 2023-08-22T10:15:00+09:00 ユメルくんまばたきしない ブーンという音  2022.11.8 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ユメルくんまばたきしない ブーンという音  2022.11.8 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 東京の方からの依頼でユメル2体をお預かりしました。症状は起動するとブーンと言う音がする、瞬きしないという事です。左手を握って起動してみると確かにブーンと言う音が聞こえます。これはモーターの回転音です。ならばよくあるピニオンギアが割れているということを想像しました。しかし開いて見ると違いました。下の写真です。減速ギアの2段目でしょうか、真ん中のピニオンギアはモーターの軸ではなく、減速ギア1段目です。 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06900.jpg">[JPG画像]</a> 2022-12-05T21:36:00+09:00 アンパンマンミュージックショー 治りませんでした  2022.10.23 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンミュージックショー 治りませんでした  2022.10.23 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 以前(2020.1.11の記事)修理したものと同じ機種の「アンパンマンミュージックショー」。しばらく前までは人形が動かない状態だったが、音も出なくなったとの事です。ケースを外して見ると、基板のところどころに黒い塊がこびりついています。どうも飲料をこぼして固まったような感じです。アルコールで掃除して基板を点検すると1カ所断線のようなものを発見しました。写真では保護の塗料をはがしていますが、上から2番目、3番目のパターンは特に異状有りませんでした。一番上は電源が通っているパターンです。これが切れていましたので、つなぎました。 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06730.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06731.jpg">[JPG画像]</a> 2022-10-29T17:35:00+09:00 25年前の機関車トーマス 2022.5.22 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 25年前の機関車トーマス 2022.5.22 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px">  修理は続けていますが、掲載するのにおもしろいと思った物が無く、久しぶりの掲載となりました。今回のはプラレールに似た機関車です。バンダイの製品ですが、プラレールの軌道を走ることができるサイズと思われます。これがなんと25年も前の製品なのだそうです。<br /> <br />  赤外線リモコンの仕掛けですが、電池を入れても動かないということでした。調べてみるとリモコンから赤外線が出ていません。パイロットランプも光っていません。ケースを開いて見ると電源が基板まで来ていない。+側の導通がなく、よく見ると電池の+突起が電池ケースの極板にわずかに当たっていないのです。電池のケースに電池の肩が当たってそれ以上極板の方へ進まないのです。<br /> <br />  対策は電池ケースの+の極板の裏に少し当て物をいれて極板を浮かせることにしました。これで、いままで当たっていた電池の肩とケースが少しだけ離れ、+極板に十分に接触しました。<br /> <br />  これで、赤外線も出るようになり、動くかと思いましたがだめで、機関車も分解してみました。特におかしな所は無く、チェックすると赤外受信のコントローラ電源である006Pの電池が3V位しか無いことに気づき、交換すると正常に動作しました。モーターは単3電池2本で動いています。<br /> <br />  写真2枚目はモーターの写真ですが、ピニオンが真鍮製です。最も壊れやすいところが金属製で他にも壊れたところが特になく、MADE IN JAPANの印字がしっかり存在を主張しています。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06680.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06681.jpg">[JPG画像]</a> 2022-05-23T14:44:00+09:00 アンパンマン動物ずかん  2021.11.13 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマン動物ずかん  2021.11.13 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px">  今回はアンパンマンのペンを2本お預かりしました。1本はこの記事の動物ずかん(緑色)。もう1本はおしゃべりずかん(赤)です。赤い方はオープニングメッセージは出るが読み取らないという症状で、2017.11.26の記事と同じケースです。16MHzの水晶が発振していないので、大きめですが別の水晶で代替して完了。<br /> <br />  動物ずかんの方は電源が入らないという症状です。実はこの症状、先日来5台ほど立て続けに遭遇しました。正直言ってああ、またかという感じです。原因は電源スイッチの接触不良という最も簡単なもの。しかし予備パーツが無いとスイッチを分解して接点を磨いてという作業になります。予備パーツは以前多めに買ったものがぴったり合ったので、すぐ交換して修理完了となりました。予備パーツはアリエクスで SK12D07 でヒットします。50個で200円程度なので一度買えば十分です。<br /> <br />  では、そのスイッチがなぜこうも続けて故障するのかという事です。2番目の写真はそのスイッチの接点部分を拡大しました。サビのようなものが豪勢に接点を覆っています。隣の接点にはそれがありません。この部分で電源をON/OFFしているので、導通しないのは当たり前ですが、これがなぜ発生するのかというのが疑問点です。サビの多くは電池から漏れた電解液が電線を伝ってくるというケースですが。ここはそのような場所では無くそうした痕跡もありませんでした。最初に遭遇したペンのスイッチもこんな感じでした。その後のペンは分解して確認まではしていませんでした。今回の記事の写真を撮るために分解すると同じ状況だったと言うわけです。<br /> <br />  このモデルは電池の+側の電源を切らず、マイナス側をON/OFFしています。DC/DCコンバータがあってコイルが入っているので切るときはそれなりに高電圧が発生してスパークが飛んでいるのかもしれません。それにしてもこれはひどいですね。赤いモデルではこんなケースはありませんでした。緑のモデルはまずここを疑うと解決が早いかも知れません。このような状態になる原因をご存じの方がおられたら是非教えてください。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06630.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06631.jpg">[JPG画像]</a> 2021-11-27T17:00:00+09:00 おしゃべりいっぱいことばずかんスーパーデラックス 2021.5.23 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi おしゃべりいっぱいことばずかんスーパーデラックス 2021.5.23 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 遠方から2台のペンを送っていただきました。黄色のは「ことば図鑑デラックス」、赤いのは「ことば図鑑スーパーデラックス」。外観で違うのはアンパンマンがウインクしてるのがスーパーデラックスです。<br /><br /> 故障は黄色の方が日本語英語の切替スイッチが効かないというもの、赤い方は電源を入れると動作するのですが程なくフリーズするという症状です。言語の切替はミニスライドスイッチで小さいつまみが良く折れます。手持ちの新品と交換して完了。次はスーパーデラックス(赤い方)です。 <br /><br /> ケースを開けて驚きました。これまでのことば図鑑のペンと全く違います。順に写真をご覧ください。<br /> 1.まず基板の大きさが従来の半分ほど。<br /> 2.画像処理のICが本体基板では無くセンサーの基板に移動(写真6枚目)。<br /> 3.音声発生用のICがCOBから四角いICに。<br /> 4.センサーとの接続はコネクタでは無く4本入りのフラットケーブル。<br /> 5.ヒューズからポリスイッチに。<br /> 6.イメージセンサー部分の形状。簡単に分解可能。<br /> 7.水晶発振子なし。<br /> 8.アンパンマンの顔がウインクしている。<br /> その他のパーツでは日本語英語の切替スイッチの形状が変わっています。ミニスライドのつまみが横から上向きになっています。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06580.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06581.jpg">[JPG画像]</a> 2021-06-02T22:54:00+09:00 ひよこちゃんハウス 楽しめました 2021.5.8 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ひよこちゃんハウス 楽しめました 2021.5.8 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 「ひよこちゃんハウス」、世話をして楽しむおもちゃです。ひよこが2匹。手の上に乗せるとピヨピヨと鳴きます。トイレに乗せたり、えさ場に置いたり、お風呂に入れるとそれぞれいろんな効果音が流れるというしかけです。<br /><br /> 故障の症状は1匹の方はどこに乗せても音が出ないというもの。ひよこの裏には写真のように電池を入れるところがあって、LR44が2個入ります。ぬいぐるみなのではがすのはいやです。思いついたのは次のような想定です。<br /><br /> 1.ひよこから信号を発していて、それを検知すると装置の方で音を出す。しかし、それだとすぐ電池が無くなりそうな気がする。<br /><br /> 2.RFIDのように装置から信号を出してひよこが応答すると音が鳴る。しかし、4カ所も設置するのは大変です。<br /><br /> 3.磁気センサーか?トイレとかに磁石をかざしてみると反応します。これです。<br /><br /> 本体の裏を開けてみればわかるだろうと開いたのが写真3番目です。<br /> なんだ、リードスイッチが付いているだけです。これなら簡単です。するとひよこ側に磁石があるはずと思って調べましたが、ひよこに別の磁石を近づけても反応しない。ちょっと困ってしまいました。<br /><br /> ひよこの裏にある電気接点2個は、ひよこを手の上に載せた時に検知してピヨピヨと鳴かせるためのもので、それ以外には何も無い。しばらく見ていると電池の裏蓋の色がなんとなく違う。はっと思いついたので、裏蓋を光にかざすと磁石の影が見えます。ところがもう一つにはそれがない。<br /><br /> 蓋を外したままでいくら別の磁石をひよこに近づけても反応しないのは当たり前でした。ユーザーさんが誤って磁石を外したのかとも思いましたが、しっかりと接着されていてそのような形跡はありません。つまりメーカーのミスです。久々にチャイナスペックを見ました。手持ちのネオジム磁石の小さいのを入れて修理完了です。楽しませてもらいました。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06530.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06531.jpg">[JPG画像]</a> 2021-05-15T09:35:00+09:00 はじめてのずかん 3例目  2021.3.28  http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi はじめてのずかん 3例目  2021.3.28  <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> はじめてのずかん3例目です。今回は近くのおもちゃ病院からの依頼で拝見しました。<br /><br /> 最初見たときはセンサーのコネクタの根元が接着剤で固められており、見えませんでしたが、ぱりぱりとはがすと見えました。やはり内側に曲げた偶数ピンが折れています。今回は4ピンと8ピンが折れていました。8ピンは使っていないので4ピンだけ接続すればいいのですが半田ごては届きません。4ピンだけの補修のために1例目みたいに全部外してつなぎ替えるのも面倒です。<br /><br />  思いついた方法が写真のやり方です。センサーを抜いて(これはすぐ抜けます)折れたピンの部分を別線でバイパスしました。これは実に簡単です。ところが、作業中に6ピンも折れてしまいました。繋がっているのは2ピンだけです。それでもバイパスを2本するだけなのですぐ済みました。電源を入れるとオープニングメッセージが鳴り出し、修理は成功しました。あとはこれまでの様にセンサー部を自己融着でしっかり巻いてケースに固定して完了です。<br /><br /> 1例目は 2020.1.26 。2例目は 2020.8.19の記録をご覧ください。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06480.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06481.jpg">[JPG画像]</a> 2021-03-30T22:46:00+09:00 アンパンマン スポーツ育脳マット 2021.2.18 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマン スポーツ育脳マット 2021.2.18 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> また遠方から育脳マットを送っていただきました。HPをご覧になって同じ症状とのことです。<br /><br /> 早速見てみますとやはりスイッチを入れると暗くLEDが点灯しますが、明るく点灯するまでに切れてしまいます。同じ症状の様ですのでコンデンサの電圧を観測すると起動完了して継続の信号が来る前に電圧が落ちてしまっています。C38の容量が足りないようです。<br /><br /> 今回は前よりスマートに部品交換で対応しました。しばらく前に別の必要があって積層セラミックの10μをヤフオクでたくさん買ったのでこれを使いました。1個で動作確認すると問題無く起動します。しかしここは念のため2個使いました。積み上げるだけで済みますので簡単です。電圧を観測するとコンデンサの端子電圧の低下よりかなり前に起動信号が来てONが継続します。これで修理完了です。<br /><br /> 取り外したコンデンサをLCRメータで測定すると9.5μ。取り付けたのと同じコンデンサを計ると7μ。これはどうしたことかと考えまして、ちょっと前に和歌山のおもちゃDr.に教えてもらった事を思い出しました。積セラは直流バイアスを掛けると容量が低下するという話です。これはムラタのHPで確認するとなるほど出ていました。今回のがこれに相当するのかというのは実験してみないとわかりません。おもちゃメーカーの回路設計に無理があったのか、部品のばらつきなのかはわかりませんがもう少し余裕が欲しいところです。  </p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06430.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06431.jpg">[JPG画像]</a> 2021-02-19T12:29:00+09:00 アンパンマン スポーツ育脳マット  2021.1.16 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマン スポーツ育脳マット  2021.1.16 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 育脳マット2台目。今回のも電源が入ってもすぐ切れるという症状で、遠方から送っていただきましたスイッチを入れるとLEDが暗いですが光ります。数秒で消えます。<br /><br /> 前回はレギュレータの仕様がわからず、取り外してしまいましたが、今回はRT9193と同等らしいと目星を付けてイネーブル信号の時定数を増やすことにしました。元々付いているC38は積セラです。これに手持ちの22μFタンタルを追加しました。するとイネーブル端子の電圧が低下してしまう前にD1から電圧が供給されてレギュレータは動作を維持します。<br /><br /> 今回はスムーズに、簡単に修理完了となりました。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06380.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06381.jpg">[JPG画像]</a> 2021-01-16T20:28:00+09:00 クルールポロン が2台     2020.12.27 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi クルールポロン が2台     2020.12.27 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> クルールポロンといいます。音が一部鳴らないということで、全く同じ物が2本。一部鳴らないとはどういうことかというと、このおもちゃ、丸いボタンを押すと上の球体内部が光り、球体の下の方にある四角のボタンを押すとポロンと鳴ります。球体のリング(写真2枚目の赤矢印)が回りまして、これを回すとさらに鳴るらしいのですが、それがだめということです。<br /><br /> このおもちゃの正常な動作が見たいので、ネットを検索しようとして、おもちゃを見ても名前が無い。ちょっと焦って修理カルテを見るとちゃんと書いてありました。クルールポロンといいます。「お邪魔女ドレミ」の道具らしいです。改めて受付を担当してくれている院長の仕事の丁寧さに感謝です。こんな名前知らなかったら絶対わかりません。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06330.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06331.jpg">[JPG画像]</a> 2021-01-06T15:52:00+09:00 アンパンマン スポーツ育脳マット  2020.9.12 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマン スポーツ育脳マット  2020.9.12 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 育脳マットはテレビなどを接続して使います。今回のは電源が入ってもすぐ切れるという症状です。スイッチを入れるとLEDが暗いですが光ります。数秒で消えます。もちろんテレビへの接続ケーブルにも信号は出ていません。<br /><br /> 内部を開くと基板の真ん中にある大きな四角いICが目引きます。さらに右の方にある小さいのが3.3V電源用ICです。これを観測すると、スイッチを入れた当初は電圧が出ますが、数秒で切れます。このICは外部からON/OFFを制御しているのですが、動作の詳細は不明です。<br /><br /> 回路の追跡も難しそうなのであきらめ、試しに3.3Vを連続で供給してみました。すると、映像信号、音声信号が出だしました。LEDは明るく点灯しています。そこで、レギュレータのICを外付けで基板に貼り付けて配線し、完了としました。<br /><br /> 10分後の自動電源断も一応できるようです。ただ、断の状態で約10mA。動作時は150mAですので、少ないですがとても断とは言えません。本当はレギュレータのコントロールが必要なのですが、必要なICの手持ちがないので気をつけてもらうように説明します。取説にもその注意書きはあります。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06280.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06281.jpg">[JPG画像]</a> 2020-09-19T11:14:00+09:00 ポケモンクレーン バケットが降りきらない  2020.9.12 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ポケモンクレーン バケットが降りきらない  2020.9.12 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px">  ポケモンクレーンのバケットが下まで降りきらないという症状で持ち込まれました。さっそくテストしてみると、なるほど床から2cm位の所まで降りて上昇に転じます。<br /><br /> チェーンの巻き具合を見ようと分解してみました。めいっぱいほどいたところで組み立て、動かしてみると何度か動作した後で定常的な位置になりますが、やはり下まで降りないのです。<br /><br /> どこかのおもちゃ病院のサイトで、ギアが固くなって降りきらないと言う事例がありました。このおもちゃはタイマーで上下動の動きを制御しているので、モーターの回転速度が落ちるとバケットが降りきらないそうなのです。今回のはギアやモーターが重いわけではなさそうなので、モーターの電圧を測ってみました。動作時に2.7Vとちょっと低い。電池は3本で、起電力は4.5Vとするとかなりロスっています。<br /><br /> 駆動回路の不具合を疑って基板を見てみました。モーターのドライバは中央付近の黒いICが3個です。これでモーターを3個駆動しています。ICはNY9M008AというMOSFETフルブリッジが入ったドライバです。ここでの電圧降下はほぼ無いでしょう。次にバケットまでの配線ですが、割合細めのリッツ線です。ここで、0.1V低下。<br /><br /> ここまできてやっと気づいたのが電池。取り出して負荷テストすると1本で0.9V位です。原因はほぼ確定しました。組み立てて新しい電池を入れてテストしてみました。今まで見ていたのとバケットの上下動の速度が全然違います。下に降りるのも十分で、床に降りきってまだ余裕です。オーナーさんには、バケットが床まで降りなくなったら電池交換の目安ですと説明します。<br /><br /> 実に遠回りをしてしまいました。これをご覧になったドクターがこれをもって他山の石としていただければと公開しました。 </p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06230.jpg">[JPG画像]</a> 2020-09-18T22:45:00+09:00 Märklin メルクリン HOゲージ模型    2020.8.23 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi Märklin メルクリン HOゲージ模型    2020.8.23 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> メルクリンという会社のHOゲージ鉄道模型が持ち込まれました。大きな箱にレールや車両がたくさん入っていて、動くかどうか見て欲しいとのことです。<br /><br /> 至る所にMade in West Germanyと書いてあります。かなり古い物で、時間をかけないと配線などもさっぱりわかりません。Westということは統一前なので少なくとも30年以上前の物ということになります。私も今はNゲージを少し持っていますがHOというのは半世紀ほど触っていません。<br /><br /> このくらいの模型ですともうおもちゃでは無く、ホビー用途です。傷つけたり壊したりするのが怖いので、預かるのもちょっと考えてしまいますが、動くかどうかの判定ということなので、お預かりしました。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06180.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06181.jpg">[JPG画像]</a> 2020-08-26T16:46:00+09:00 はじめてずかん900 2例目  2020.8.19 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi はじめてずかん900 2例目  2020.8.19 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> はじめてのずかん900。1月に続いて2例目です。原因は全く同じで、センサーのコネクタピンが折れています。2枚目の写真はその様子ですが、ちょっとわかりにくい写真です。8本あるピンの内2本が繋がっていますが、あとの6本はおれてしまっています。 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06130.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06131.jpg">[JPG画像]</a> 2020-08-19T23:45:00+09:00 仮面ライダーウィザード 変身ベルト 2020.3.14 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 仮面ライダーウィザード 変身ベルト 2020.3.14 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px">  仮面ライダーウィザード 変身ベルトです。2個のベルトの内1個のベルトがリングを近づけても反応しないというもの。正常な方は近づけるとリングが光り、ベルトも何らかの反応を返します。<br /><br /> いつものようにネットを検索すると2件ほど見つかりました。どちらも内部の水晶が不具合を起こしていたとの報告です。さっそく開いて見ました。<br /><br />  内部の水晶は135の表示。コイルも少し見えます。RFIDのようです。13.56MHzでしょう。ピンセットで触っても特にぐらぐらも感じません。一度外して再ハンダしました。するとあっさり安定して動作するようになりました。見えないところでハンダの浮きなどがあったのかもしれません。組み立て直して修理完了です。<br /><br /> 下の写真はリングの動作を調べてみたところで、よこのディップメーターから13.5MHz付近を供給すると光ります。高周波のエネルギーで光っているのです。電池は入っていないようです。ネットで症状と修理例を公開してくれたおかげで、楽に修理できありがたい限りです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06080.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06081.jpg">[JPG画像]</a> 2020-03-16T23:51:00+09:00 はじめてのずかん900  2020.1.26 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi はじめてのずかん900  2020.1.26 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"><br /> はじめてのずかん900(講談社)です。<br /><br /> しゃべらないということでお預かりしたのですが、異状なしでいったんお返し。その後また症状が出たとしてお預かり。今度は安定して(??)しゃべりません。<br /><br /> ペンを開けてみてびっくり。先端のセンサーが付いているコネクター8ピンの内、片側4ピン分(2,4,6,8)がばっさりと切れています。これは、製造段階なのか使用中の事なのか。<br /><br /> 全部切れている片側をどうするかです。情報が無いかをネットで探した結果、DOJI3のブログ(浜松とんかちのおもちゃ修理記録)に最近の記録でよく似た症状が出ていました。早速質問してアドバイスを仰いだところ即座にお答えをいただきました。彼の地の例では4番ピンが疲労で折れたようだとの観察結果を教えていただきました。おそらくペンを図鑑に押しつけた時の曲げで折れた可能性が高いと。そして4番ピンの接続で治ったとの情報をいただきました。<br /><br /> やはり全部折れた偶数番のピンも本来折れていないのが正常だろうという、きわめて当たり前の状況に自信を持ち、接続することにしました。しかし、接続は小さい場所で作業が大変なのでコネクタを外し、細いリード線で基板とセンサーを直結しました。基板を観察すると、8ピンの内使っていないピンが3本有り、そこは配線しなくて良さそうです。<br /><br /> 以下がピン結と行き先で、5,7,8は未使用です。この手直しでペンはしゃべり始めました。赤外LEDも2個点灯しています。<br /><br>P01     1   2   GND <br>P012,COB 3   4   P013<br>NC      5   6   GND<br>NC      7   8   NC<br><br /><br /> もともと偶数番のピンは接続で無理をしているようで、切れやすいと思われます。これから「アンパンマンはじめてえいご」のように同じ症状で壊れた例が続出するかもしれません。<br /><br /> 丁寧に教えていただいたDOJI3さんに感謝します。</p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/06030.jpg">[JPG画像]</a> 2020-01-28T22:25:00+09:00 アンパンマン ミュージックショー  2020.1.11 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマン ミュージックショー  2020.1.11 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px">  アンパンマン たのしくレッスン! いっしょにステージミュージックショー<br /><br /> 前回の開院日にお持ちいただき、電池の液漏れで極板や線を交換してお返ししたおもちゃが再入院。症状は電源スイッチを入れてもボツボツという音がするだけというもの。電源ランプも点灯しているがごく暗い。<br /><br /> <br> 電源回路回りを調べた結果、前回は発現していなかった基板の切れを発見、。液漏れの電池からケーブルの中を伝ってアルカリ性の電解液が基板に及び、徐々に腐食していたらしい。目視ではわからない。迂回配線してOKとなったが、電源スイッチもおかしい。不安定なので、交換した。<br /><br /> ところがしばらくしてまた同じ症状が出てきた。しかしこの症状、出たり出なかったり不安定。子基板の水晶発振子を観測すると、症状が出るときは発振していないことがわかった。16.384MHzの水晶を新品と交換すると、今度は安定して動作するようになり、お返しするまでしばらく観察することとした。<br /><br /> しかし数日後またおかしな状況に。こんどはノイズが入ったり言葉が速くなったりとまともな周波数で発振していないようだ。こうなると水晶を替えても同じ事なのでCOBの発振回路の不具合も疑われる。これは交換しようがないので、最後の手段で外部発振の注入を試すとうまくいった。16.384MHzの発振モジュールを使い、出力をもともと水晶が付いていた端子に接続した。<br /><br /> このおもちゃは、時限でスリープ状態となる機能があり、外部発振器も止めなければならない。幸いオーディオアンプ(TD2822)の電源もスリープ制御をしていることがわかったので、そこから電源を取った。ただ、この回路は電源スイッチONですぐに動いて欲しいので、コンデンサと抵抗を追加して起動時の動作を確保した。<br /><br /> 翌日またおかしくなった。どうも起動時の保持時間が足りないようなので、作り直した。これで200msは保持できるのでその頃にはCOBからONの信号が来るだろう。 *が追加部分。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05980.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05981.jpg">[JPG画像]</a> 2020-01-24T02:04:00+09:00 アンパンマン カラーパッドプラス  2019.11.24 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマン カラーパッドプラス  2019.11.24 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px">  アンパンマンカラーパッドプラスの電源が入らないという症状です。以前何度かあった「アンパンマンはじめてえいご」の故障をふと思い出しましたが、中を開けるとかなり違います。「はじめてえいごは」セガ、このパッドはバンダイです。<br /><br /> ネットを検索しても参考になる情報が得られませんでしたので回路を順に調べました。内部はプッシュボタンが3個付いた操作基盤とメインの基盤、さらに液晶表示の3部分に分かれています。この製品もプログラムで電源を切断する仕様で、「はじめてえいご」と同じです。<br /><br /> 点検の結果、外部電源用ジャック(写真赤矢印)の接触不良が原因とわかりました。代替部品がなかったので、オーナーさんの了解を得て外部電源は使わないことにし、ジャックを迂回して直結としました(写真下と回路図)。ジャックはプラグを差し込めないようにホットメルトボンドで塞いであります。他所でも同じ症状が出てくるかもしれないので、参考のために掲載しておきます。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05930.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05931.jpg">[JPG画像]</a> 2019-12-30T16:16:00+09:00 CCP 2.4GHzラジコンハマ− 送信機故障  2019.12.7 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi CCP 2.4GHzラジコンハマ− 送信機故障  2019.12.7 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> CCPの2.4GHzハマーが持ち込まれました。症状は全く動かない、です。電波検出機の音を聞くとスティックの操作で音が変化したので、送信機は正常だと判断しました。たまたま同じような2.4GHzCCPのラジコンカーが修理に来ていて、修理は終わっていたので試しに操作してみました。すると正常にペアリングして動き出しました。車側の異状では無かったのです。<br /><br /> 送信機のケースを開いて確認してみました。左レバーの最下げでペアリングなのですが、このレバーの回転中心棒の先にボリウムが付いています。このボリウムの動作不良で、レバー最下げの状態でうまく0Ωになっていないようなのです。ペアリングができなければ全く動きません。電波検出機のチェックで車側の故障だと思い込んで、車側を分解するところでした。そうなると悪いところがわからず、乗っている2.4GHz無線ユニットなどの不良と判断したかもしれません。<br /><br /> もし、こんなケースがあったらボリウムをショートしてみてペアリングができないかというテストをするといいと思います。今回の修理はボリウムに並列にショートスイッチを設けて逃げました。安価なタクトスイッチをケースに貼り付けてあります。(写真下)<br /> 電源を入れてレバーを操作する代わりにタクトスイッチをぽんと押せばペアリング完了です。一応前後には走りますし、スティックセンターで停止しますので遊ぶには問題ありません。<br /><br /> このボリウムの変化特性のグラフと、回路図を付けておきます。右側のスティックは内部に2個のタクトスイッチがあってこれまでのラジコンと同じです。左側はなぜボリウムか?この抵抗変化でプロポーショナル制御をしていて、前進−停止−後退で微調ができるようになっています。こんな特性のボリウムはたぶんジョイスティック用の部品でしょうが探しても見つかりませんでした。<br> </p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05880.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05881.jpg">[JPG画像]</a> 2019-12-11T23:33:00+09:00 接着剤 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 接着剤 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> おもちゃ修理に欠かせないのが接着剤。隙間を埋める充填として使える2液性のエポキシ樹脂接着剤やホットメルト。塩ビ、ABS専用のもの。そして瞬間接着剤。<br /> 瞬間接着剤にもいろいろありますが、以前どこかのおもちゃ病院のHPで拝見して高性能らしいということで、私も使い始めたのがLOCTITE401。最もさらさらのタイプで細い隙間に簡単に入ります。ほんとに高機能で、他の接着剤で付きにくいものでもかなり接着可能です。<br /><br /> 最近使い始めたのがこの401のジェルタイプで454という製品です。これも高性能ですが、硬化がそれほど早くないので扱いが容易です。なにより、一回使って次回使おうと思ったら全部固まっていたという状況がかなりましのようです。これもなかなかよくくっつきます。<br /><br /> 401は通常3g 3個入りの袋を買っています。袋には封を切った1個と乾燥剤を入れて持ち運んでいます。454もそうしたいのですが、紙箱入りだったのでいまのところ乾燥剤は入れていません。<br /><br /> この454は中国から買いました。郵送料を入れても1000円ほど。本当は3g入りのを欲しいので454を買ったお店に問い合わせたのですが、扱っていないようなのです。国内ならば454も3g入りがありますが、3個入りで1500円以上します。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05780.jpg">[JPG画像]</a> 2019-11-30T10:31:00+09:00 クリスマス・メリー 2019.11.11 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi クリスマス・メリー 2019.11.11 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px">  オルゴールの音が鳴るメリーゴーラウンド。クリスマス用のおもちゃ?です。音が鳴らないと言うことで送っていただきました。なるほどノイズだけで音が出ません。電源のOFF/ONも効果無し。<br />  ところが、いろいろと回路をつついていると突如音が出だしました。音源はCOBが基板に乗っています。ここにつながっている410k&Omega;(赤矢印)が怪しい。テスト棒で触ると音が出なくなったり。何かの拍子にまた出たりと不安定です。そこで抵抗を別のものに変えてみました。しかし状況は変わりません。この抵抗で発振周波数を変えている(CR発振なのでしょう)ようで、500kくらいにすると極端に低い音で、テンポも下がります。<br /> <br />  音が出る状態だとスイッチをOFF/ONしても正常にスタートします。しかし、音が出ない状態だと次も鳴らないのです。どうもこのあたりが原因かもしれない。<br /> <br />  このオルゴールは8曲入りで順番に演奏されるのですが、スイッチを切ると次に入れた時にちゃんと次の曲になるのです。つまり前回の演奏データが残されているようなのです。そうなると外部ノイズによる不安定動作になったときも、その状態を記憶しているかもしれない。パワーオンリセットにできないかと考えました。<br /> <br />  電源部の回路図を起こして見ると、スイッチを切っても常時COBに電源が供給されている部分があります。これがそうかもしれないと考え、下の回路図のように電源スイッチの位置を変えてみるとうまく働きました。ノイズを入れて音が出ない状態からでも、スイッチのOFF/ONでちゃんと鳴り出しました。しかし、演奏はかならずジングルベルからスタートします。<br /> <br />  電池を抜いて放電させればとも思ったのですが、それでもうまくいかないこともあり、確実なこの方法を採用しました。<br /> <br />  ところで、アンプのICですが型番を読むとTDA2822となっています。例の百均のボリウムアンプに使われていたアンプICです(緑矢印)。<br /> <br />  ケースの裏側に電池のふたがあるのですが、そこにWarning:This is not a toy と書いてあります。おもちゃじゃ無い?</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05730.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05731.jpg">[JPG画像]</a> 2019-11-30T09:50:00+09:00 Silver Lit ヘリミッションSWATトラック 2019.11.4 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi Silver Lit ヘリミッションSWATトラック 2019.11.4 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> SILVER LITのヘリミッションSWATトラックと言います。現在はCCPから発売しているようです。赤外線で、トラックとヘリのリモコンができます。今回の症状はトラックのコントロールが全くできないと言うことでした。<br /> <br /> トラックとヘリの切り替えはリモコン器の中央にあるスライドスイッチ2個の右側です。上にスライドするとヘリのコントロール、下だとトラックのコントロールになります。赤外線チェッカーでテストするとちゃんと信号音が聞こえます。しかし、下だとPOWERのLEDが点灯しないし、チェッカーにも音は聞こえず赤外線は出ていないようです。<br /> <br /> 3枚目の写真がコントローラの内部基板の裏面です。中央にある細かいピッチで2列10個並んだコネクター様のものは別基板にCOBの制御部を乗せています。この別基板は親の基板(ベークライト)と違ってガラスエポキシです。ヘリの制御ができることからこの部分は大丈夫と思われます。怪しいのは切り替えスイッチ回りです。<br /> <br /> 目視で怪しいと感じたのは赤矢印を付けたあたり。ハンダブリッジのようなものをみつけました。矢印の上下のポイントをテスターでチェックすると、スイッチのどのポジションでもONになりっぱなしです。半田ごてで溶かし直しました。するとすぐに正常に赤外線が出始めました。すべての制御ができます。修理完了です。<br /> <br /> この基板の右側に縦長の黒い部品が見えます。これはスライド型の可変抵抗で、トラックの前後制御とヘリの上下(たぶん)だと思われます。ヘリは今回お持ちにならなかったのでテストはしていません。飛行する物は細かい制御が必要になるので、必然的に比例制御(プロポーショナリコントロール 略してプロポ)となっているのです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05680.jpg">[JPG画像]</a> 2019-11-10T23:48:00+09:00 アナウンストレイン     2019.9.14 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アナウンストレイン     2019.9.14 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ピーナッツクラブという会社のおもちゃで、プラレールとは方式が違います。動かないという事で持ち込まれましたが、中を開けるとモーターの配線が止めねじの隙間に挟まって切れていました。別の線をつけてあっさり修理完了。テストすると、プッシュスイッチオンで動くのですが数秒で止まります。最初は訳がわかりませんでしたが、車体の前の方に付いている制御基板に透明のLEDと黒いLEDの様な形をした物が平行して付いています。車台の穴を通して反射光を見ている様です。つまり赤外LEDと受光素子です。<br /> <br /> これがわかれば簡単で、手で持たずに床にでも置いてやれば反射光を拾います。やってみると止まらずに動き続けます。ネットで検索するとこのメーカーの製品はレールに印刷したバーコードを読み取ってアナウンスしたり、駅で停車したりといろんな動きをするようです。電池は単4が3本です。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05630.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05631.jpg">[JPG画像]</a> 2019-09-21T23:34:00+09:00 TOMY ラジコン車 JOUJOU  2019.8.10 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi TOMY ラジコン車 JOUJOU  2019.8.10 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> TOMY JOUJOU という少し前のラジコン車です。ネットで調べても千葉県鎌ケ谷市のおもちゃ病院に修理記事が出てくるだけでした。今後もあまり出てこないでしょうが参考になるかもしれないので記事にしておきます。<br /> <br /> 動かないと言うことで送信機をテストすると左折の操作以外は変調音がそれぞれ変わっていて問題なさそうです。左折操作は電波が出ていないので、まずこれは修理対象。<br /><br /> 本体は後方に透明部分があって中のギアが見えます。上部に付いている緑のレバーを操作して、OFF、低速、高速と切り替えができるようです。カムを使ったギアのスライドで、このあたりはプラレールの設計と似ています。ケースを外すと、カムでキックされるスイッチ接点がありますが、カムとは5mmほど離れていて全く駆動されない状態。どうも何か部品が外れたのかもしれません、木片を切って接点に貼り付け、カムの力が伝わるようにしました。すると電源が入って、送信機を操作すると動きます。ラジコン部分は正常のようです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05580.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05581.jpg">[JPG画像]</a> 2019-08-16T10:14:00+09:00 はじめてえいご 3台目  2019.07.19 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi はじめてえいご 3台目  2019.07.19 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> はじめてえいご3台目です。今回も電源が入らないと言うことで修理にお送りいただきました。まず見るのが、C35というコンデンサ。外れてしまっています(上の写真の矢印)。ケースの中にも残っていませんでした。正常な基板は下の写真です。<p/> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05480.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05481.jpg">[JPG画像]</a> 2019-07-21T11:49:00+09:00 セガ Home Star (プラネタリウム)    2018.11.25 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi セガ Home Star (プラネタリウム)    2018.11.25 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> SEGA HomeStar というプラネタリウムです。電源が入らないという症状で持ち込まれました。前担当者が液漏れした電解コンデンサを発見し交換したが症状が改善しないとして、こちらに。<br /><br /> 拡大鏡で詳細にチェックしたところ、電源と思われる半導体のパッケージ中心付近に小さな穴が空いているのが見つかりました。チップが破裂した可能性があります。RT9161Aと表記されています。3.3Vの低ドロップアウトのシリーズレギュレータです。手持ちのBA033というよく似た性能のと交換してみると電源横のLEDが点滅し始めました。その隣には2SJ439が付いていて、照明用LEDの制御になっています。これも動作がおかしいので交換しました。このFETは低GS間電圧差で動作するタイプで、ちょうどいいのがなく、Hブリッジによく使うTPC8406というPNチャンネルが入ったFETモジュールのPチャンネル部だけを使いました。<br /><br /> 交換後は照明が点灯しますが、投影像を回転させるモーターや、彗星を光らせる機能など、押しボタンが3個あってセットできるはずですが反応しません。COBの制御IC中の機能として、タイマ(3時間)は正常なのですが押しボタンの機能だけがだめです。<br /><br /> オーナーさんと相談して、電源を入れたら映像は回りっぱなしで、逆転はなし、時間選択できるタイマーも無し。彗星機能も無しということで、最も簡易な修理コースとなりました。彗星機能と言っても画面の一部にぼーっと太い光が移動する程度ですし、これを駆動するゴムベルトが失われていて、新たに入手するには時間が足りないので、無くするという選択肢を提案した次第です。<br /> 今回の故障ではCOBの制御部がおかしいのは確実なのですが、一部の機能は働いているという状態でした。電源用のレギュレータに穴が空いていたと言うことから、何らかの電気的ショックがあった可能性もありますが、そこまでの解明は無理です。<br /><br /> この機種はネットを検索しても記事が出てこなかったので、修理報告と電源部の回路の一部を載せておきます。モーターの制御はHブリッジで左右対称なのですが、逆転はしないと言うことにしたので、片側だけの回路図です。逆の方はトランジスタのベース抵抗を外して動作を殺しています。Q3は無くてもいいのですが、これも含めてモーターの回転速度を決めていると思い、残しました。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05400.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05401.jpg">[JPG画像]</a> 2018-12-26T22:08:00+09:00 NIKKO GTR R35 赤いラジコンカー  2018.11.25 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi NIKKO GTR R35 赤いラジコンカー  2018.11.25 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ちょっと前にお預かりしNIKKOGTR R35 27MHzのラジコンカー。原因は電池の液漏れですが、最悪だったのは電池の極板が直接基板にハンダ付けされていて、漏れた液が基板にどんどん入り込んでいた事です。基板の内部から腐食していて、青いソルダレジストの下からふくらんでいました。アルコールで清掃すると、レジストがぼろぼろと剥がれ、下の銅箔も各所で薄くなったり切れたりしています。<br /> <br /> 簡単に判るところは補修して通電してみると、受信初段の超再生が動いていませんでした。これはアンテナにオシロをつなぐとすぐに判ります。超再生回路への電源供給は3Vほどあるはずなのですが、全くありません。安定化のツエナーダイオードが短絡していました。交換して電源を供給するとアンテナからクエンチングの状況が確認できました。<br /> <br /> 送信機は正常だったようで操舵輪は動き始めました。しかし前後進は反応なし。Hブリッジがだめなようです。回路を追いかけプリントパターンの途切れを発見する度にバイパス配線。数カ所を補修すると前後のモーターも動きました。<br /> <br /> 一応修理は完了ですが、これだけプリント基板に電解液がしみこんでいるとさらなる腐食が進んで今後も配線切れとなる可能性はあります。<br /> <br /> 今回ちょっとおもしろかったのは電源スイッチです。最後の写真2枚がスイッチのレバーと、その内部です(矢印)。レバーをOFF位置にすると、電池ケースの+極から棒が出て来て電池を押します。すると、電池が回路から切り離されるというしかけです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05350.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05351.jpg">[JPG画像]</a> 2018-12-26T22:45:00+09:00 CCPラジコン ハマー  反省です   2018.9.30 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi CCPラジコン ハマー  反省です   2018.9.30 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 今回は反省の話です。動かないと持ち込まれたラジコンハマー。受付でまずは送信機の確認、40MHZです。チェッカーで受信すると、制御の音が聞こえます、問題なし。次は車本体、裏蓋を開けて電池をチェックします。単3が3本。一瞬?と思いましたがまあチェック。電圧はそこそこあります、しかし動かない。時間がかかりそうなので、お預かりしました。<br /><br /> 自宅で車体外殻を外して、内部の回路部分を露出させました。CCPのハマーなので見たことのある基板です。送信機を操作しながら各部の電圧変化をチェックすると、モーターにかかる電圧がやたら低いので動かないようです。操舵の方は、モーターの音が少し聞こえます。<br /><br /> HブリッジのFETまでは信号が来ています。これはモータードライブのFETが故障かと疑いました。しかしモーターを外すとFETの電圧も正常です。電源ラインの抵抗が大きくなっているかもと錆などを疑いました。そこで、バッテリーケースの配線を追いかけてケースが外れることが判明。<br /><br /> 外したバッテリーケースが下の写真です。ここで初めてケースの裏にも電池があることに気づきました(写真右)。つまり電池は6本だったのです。チェックすると電池3本とも完全に空っぽ。1本など逆電圧が発生しています。後ろから無理に電流を流すとこうなります。<br /><br /> さっそく正常な電池3本を入れると、あっさり動作しました。故障では無く、原因で最多の電池切れだったという結論です。表から見える3本だけまともだったので、オーナーさんも3本仕様と勘違いなさったようです。第一印象の「3本?」という疑問をもっと大事にすべきでした。反省です。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05260.jpg">[JPG画像]</a> 2018-10-06T11:28:00+09:00 ゲームロボ50        2018.9.8 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ゲームロボ50        2018.9.8 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ゲーム機です。ゲームロボ50 という名称で、顔のようなデザインになっています。症状は右下の 9 が点灯しない。左上にある数字2桁表示のうち、右側が表示しないというもの。<br /><br /> </p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05210.jpg">[JPG画像]</a> 2018-09-27T12:39:00+09:00 どうようクラシック名曲ピアノ絵本  2018.9.8 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi どうようクラシック名曲ピアノ絵本  2018.9.8 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ポプラ社の どうようクラシック名曲ピアノ絵本。開くと鍵盤の横幅が広くなります。まったく音が鳴らないと言うお話しです。まあ、クロックが発振していないかもと、中を開けてみますと昔の時計用みたいな円筒型の水晶がありました。これを外して、手持ちの10MHzを付けると音が鳴ります。クロックの発振不良でした。<br /><br /> しかし、周波数が判らない。お預かりして他のおもちゃ病院の記事を検索すると見つかりました。茨城・県西おもちゃ病院の8年前の記事です。ここの写真にくっきりと周波数が出ています。16.384MHzです。手持ちがないので、他の周波数で代替して動作確認に入りますと、どうも動きがおかしい。動作したり、しなかったりと不安定なのです。オシロで観測すると、クロックが発振したりしなかったりという状況が見えました。<br /><br /> さらに記事を検索すると、類似した記事がまたもや上記おもちゃ病院のブログにありました。今度は4年前のファンファンキーボードの記事です。クロック発振が不安定なので、外部発振器から注入したら安定したと言う内容です。10MHzなら発振器がありますので、入れて見るとなるほど動く。<br /><br /> ということで、方針は決まりました。しかし部品がないので、中国サイトを調べるとSMDの発振器で16.384MHzが5個$5弱で出ています。オーナーさんに了解を得て、発注。2週間で届きました。下の写真が基板に発振器を裏返して取り付けた写真です。その下は発振器の表側の写真です。5mm×7mmというサイズです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05160.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05161.jpg">[JPG画像]</a> 2018-09-21T23:12:00+09:00 2.4GHz CCPラジコン ハマー  2018.8.12   http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 2.4GHz CCPラジコン ハマー  2018.8.12   <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> CCPのラジコン車で、2.4GHzタイプです。前進しないという症状から、その後電源ON後のペアリングもできなくなったということです。とりあえずチェッカーで送信機の電波は確認できました。受信側ということで、開いてみると、防水のはずの本体内部にかなり水が溜まっていて、そのせいで基板が見事に錆びています。2枚目の写真で左上部の子基板が無線とデコーダーなどが入ったモジュールです。親基板との接続部が錆で覆われています。親基板にはモータードライブのHブリッジが乗っているだけです。<br /> <br /> よく見ると下部中央のHブリッジ(赤矢印)が割れています。周辺の錆やゴミを清掃して無線基板を外して見ました。なんとかこの辺は大丈夫そうなので、Hブリッジの部品の手持ちもないので入院としてお預かりしました。<br /> <br /> 帰宅後ICを外して拡大鏡で確認するとMT4607というPNチャンネルMOSFETということがわかり、手持ちの中から東芝のTPC8406で代替することにしました。<br /> <br /> 錆を落として無線基板を付け直した状態で、テストすると問題なくペアリングと前輪の操作ができました。後輪用のHブリッジを取り付け、テストすると正常に電圧が出たのでモーターの配線も取り付けて修理完了です。<br /> <br /> 故障の原因は錆の部分で短絡し、Hブリッジに異常な制御電圧がかかったため、FETに大きな電流が流れてしまったと言うことかもしれません。前に扱った事例ではここから火を噴いて、ケースや基板まで焦げてしまったというのがありました。(2017.1.14)<br /> <br /> この手のラジコン車はつい、水の中とか泥の中を走らせてしまいがちなのでしょう。いい加減な防水は、入った水が乾燥すること無く基板など金属部分を腐食するという結果になることを、お返しするときに説明します。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05110.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05111.jpg">[JPG画像]</a> 2018-08-17T07:23:00+09:00 おしえてトーマス   2018.6.24 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi おしえてトーマス   2018.6.24 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> おしえてトーマスという知育おもちゃですが、音が出なくなったと言うことで持ち込まれました。分解に手間取りましたが、メンブレンスイッチを外して内部を露出しました。<br /> <br /> まず、スピーカーの点検は、問題なくOK。電源部分はバッテリケースにも錆は無く、ケーブルも異状なしで基板までちゃんと供給されています。簡単な基板で、COBと、水晶、トランジスタ1個という内容です。トランジスタの故障かと思いましたが、これもOK。トランジスタはスピーカーのドライブ用でした。スイッチング用としての使い方で、おそらくPWMで音を出しているのではないかと予想します。<br /><br /> メンブレンスイッチは2枚、したがってキーもたくさんあります。電源ON/OFFもこれに含まれています。電池を入れた状態で水晶の横にあるテストポイントをチェックすると、電源スイッチを押していない状態でも正弦波が見え、発振が確認できます。周波数は4MHzで水晶の表示と符合しています。しかし、メンブレンスイッチのスキャンをするはずの信号がどこにも出ていないのです。親切な基板で、スイッチとの接続ポイントが総てチェックポイントとして基板に出ています。<br /><br /> いろいろとやってみました。外部電源で3Vを中心に±1V程度変動させて見ると、少し低い電圧だと電源スイッチを入れていないのに発振が確認できます。3Vちょうどだと発振はしていません。電流も消費しておらず、電源コントロールのメンブレンスイッチに3Vが来ています。スイッチの両端子を軽くショートさせると水晶が発振し始めました。ここまでは正常に見えます。ところが、この段階でも音声回路には信号は出ないし、スイッチの各チェックポイントはグランドレベルの電圧となってなんの信号も出て来ません。リセットも効果無しでした。<br /><br /> 千葉県鎌ヶ谷市のおもちゃドクターのブログに記事が出ていたのでお聞きしたところ、早速お返事を頂きました。しかしだいぶ前の事例であり、記録も残っていなかったということでした。残念ですが今回は修理不可でお返しします。<br></p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05060.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/05061.jpg">[JPG画像]</a> 2018-07-02T19:32:00+09:00 re:アンパンマンおしゃべり動物図鑑 コメント続き http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi re:アンパンマンおしゃべり動物図鑑 コメント続き <p style="font-size: 15px; line-height: 24px">大泉様 おお、そうですね。これはうっかりしていました。早速実験です。以下Vfの実測値です。<br>OSI5LA3131A(940nm)  1.179V<br>OSI3CA3131A(850nm)  1.437V<br>ペンに付いていたLED  1.408V<br><br> LEDには定電流電源で20mAを加えています。Vfは電流値でけっこう変化しますが、カタログみたいに大電流を加えるのはいやなので少なくしています。上記型名のメーカー資料(OptoSupply)では、OSI5LAが100mAで1.6V、OSI3CAが50mAで1.6Vとなっています。すごいですね、前者のは絶対最大電流が100mAとなっていて、そのときの電圧とか、発光波長などが資料として掲載されています。<br><br> さらに調べていて、秋月のページにおもしろいことが書いてあるのに気づきました。850nmのLEDは可視スペクトラムを含むので、暗いところで見れば赤く光って見えると。OSI3CAのは赤く見えます。ペンのも試してみるとわずかに見えました。Vfと見え方、この2点の特徴から間違いなく850nmのLEDで良いと言うことが判明しました。ただし、ペン装着状態では点灯時間がごく短いパルスなので、暗闇でも肉眼では見えません。</p><br> 2018-07-05T09:14:00+09:00 アンパンマンおしゃべり動物図鑑      2018.6.9 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンおしゃべり動物図鑑      2018.6.9 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px">  アンパンマンことば図鑑のシリーズで動物図鑑。このタイプのペンを見るのは初めてなので記録を残しておきます。<br /> <br /> 症状はオープニングメッセージは出るが、絵本を読み取れないというもの。先端をデジカメで観察すると、2個のLEDの内1個が光っていない。光らない原因はまだわかりませんが、読み取らない原因はおそらくこれでしょう。<br /> <br /> 持ち帰って調べると駆動部は正常でした。LED自体の故障です。手持ちの赤外LEDは5mmφばかりで、ここに使われている3mmφのはありません。和歌山おもちゃ病院のDr.がついでがあるからと日本橋で買ってきてくれ、郵送してくれました。送って下さったのは850nm、940nmという2種類の波長のLEDです。<br /> <br /> さて、どちらを使うべきか。肉眼では見えないので、頼りはデジカメ画像です。まず、20mAほど流して両方のLEDをデジカメで見てみました。940nmの方はかなり暗く、850nmの方は割合はっきり見えます。そこで、短波長の方を取り付けて見ました。カメラで確認すると元から付いていた正常な方のLEDとよく似た見え方です。(写真下 左側)。テストすると順調に読み取ります。せっかく送って下さったので、940nmの方でもテストしてみました。デジカメでの見え方は非常に暗いですが光っていることは確認できます(写真下 右側)。読み取りテストの結果はダメでした。シリーズの他のタイプでは片側LEDでも結構読み取るケースが多かったのですが、このタイプはダメの様で、2個で照明しないと読み取りません。センサーの特性などもあるのでしょう。ということで、850nmのLEDを付け直して修理完了としました。<br /> <br /> 先端の読み取りセンサーは他のシリーズのとは違って、黒いモジュールで固めた構造では無く、保護部を外すとLED部が露出しています。また、10ピンのコネクタでつながっていて、抜き差しができます。センサーのピン結を載せて置きます。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04960.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04961.jpg">[JPG画像]</a> 2018-06-18T20:05:00+09:00 キーボード      2018.6.9 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi キーボード      2018.6.9 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 特にキャラクターの名前の付いていないキーボードです。全然音が出ないということで持ち込まれました。当初目視では特に異状が見つけられず、持ち帰って原因を調べることにしました。基板に電源が供給されていません。電池からの配線は良いみたいです。このキーボードは基板がたくさんに分かれていて、フラットケーブルで接続されています。電源基板まではOKなのですが、次のメイン基板に来ていません。<br /> <br /> ルーペで詳しく観察するとプリントパターンにくすんだ部分がありました(赤矢印の先)。保護の青い塗料をカッターで剥がしてみると、パターンが腐食されて切れていました。保護の青い塗料の下なので簡単な目視では見つかりません。これを別線で接続すると、ちゃんと音が出ました。<br /> <br /> しかし、キーボードのたくさんあるボタンの内、水色の左側の3個が動作しません。オシロで観察すると信号が来ていない部分があります。疑わしいパターンをルーペで追うと、またくすんだ部分がありました。写真下の赤矢印の先がそうです。やはり腐食によるパターン切れです。製造工程がいい加減なのがよくわかります。これも塗料を剥がして接続し直すとこんどは全部うまくいきました。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04910.jpg">[JPG画像]</a> 2018-06-12T13:38:00+09:00 仮面ライダー変身DXビルドドライバー  その2   2018.5.12 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 仮面ライダー変身DXビルドドライバー  その2   2018.5.12 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ビルドドライバー2例目です。この機種は検出スイッチが弱点のようです。今回もボトルを検出しないという症状で、スイッチを疑いました。前回同様テスターでチェックしたところ接点が導通していませんでした。前回はスイッチ自体を基板から外して分解しましたが、構造が判ったので、今回は分解せず、レバーをラジオペンチで少し引っ張って(下の写真の赤矢印方向)、レバーを外に広げて内部を見えるようにしました。<br /> <br /> やはり内部の電極が真っ黒です。電極は2つあり、レバーを押すとこれが導通するしかけです。黒いのはおそらくゴミと油で固化しているのでしょう、カーボンでは無いでしょうが詳細はわかりません。そのままアルコールをかけても流れてくれません。極細のカッター刃を使って削る感じで黒いゴミを取ります。その後アルコールで流せばできあがり。<br /> <br /> レバーを指でそっと押し込んで戻します。テスターで導通テストをすると良好です。こうしたテストの時はテスターの音響(ブザー)テストが便利です。針に目をやる必要が無く、回路の必要部分を注視できます。また、不完全な導通では、音の鳴り具合で感じがよくつかめます。<br /> <br /> 今回はスイッチ6個の内5個が汚れて導通していませんでした。この清掃で全て導通が良好となり、組み立ててテストするとボトルをちゃんと検出しました。<br /> <br /> 今回は半田ごては必要無しでした。<br /> ところで、このスイッチは当初「リミットスイッチ」という名称かと思いましたが、どうやら「検出スイッチ」とか「ディテクタスイッチ」と呼ぶようです。秋月やaliexにも似たようなのが売っています。どんぴしゃは見つかっていません。<br /> <br /> 回路図は2018.2.25の報告を御参照下さい</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04860.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04861.jpg">[JPG画像]</a> 2018-05-19T10:30:00+09:00 トミカ 回転エレベーターレーシングセンター  2018.5.12 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi トミカ 回転エレベーターレーシングセンター  2018.5.12 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ミニカーを6台、上に運ぶエレベーター。回転して1台ずつ積み込み、上に上がったら回転して降ろし、エレベーターはまた下に降りるという動作をします。回転はするが、上下の動作をしないということで持ち込まれました。動かして見せて頂くとその通りの動きです。<br /> <br /> 分解しても特に目立つ故障箇所がないので、時間がかかりそうと考え、お預かりしました。持ち帰って詳細な点検の結果、原因は電池の容量不足ということが判りました。初歩的な点検ミスでした。動作させると確かに回転はするのですが、なぜ上下の動作をしないのか、これはオシロで電源電圧を観測してすぐに判りました。上下動作のモーターを起動すると負荷で電圧が短時間ですががっくり落ちています。その時点でコントローラがリセットしてしまっていたのです。<br /> <br /> 電池を調べると3本の単2電池の内、1本が古くなって起電力が落ちています。回転用のモーターはRE130タイプ、上下用はRE140タイプで、起動時の負荷電流がかなり大きくなっているようなのです。<br /> <br /> 回路図を起こしてみました。コントローラとHブリッジドライバの制御側電源はR2 100Ωを経由して供給されています。モータードライバには電池から直接供給されています。このR2 100Ωと、100μFでローパスフィルタを構成しています。そこで、R2の前の電圧変化の影響をさらに抑えるために100μFに並列に470μFを設置したところ、この古い電池が混在していても上下動作を開始するようになりました。つまりリセットがかからなくなりました。<br /> <br /> しかし、これは古い電池を使うための改造ではなく、あくまでノイズ等の影響を軽減するのが目的なので、古い電池の混在はまずいことをよく説明することにします。このままだと、早晩液漏れも考えられます。<br /> <br /> 持ち込まれる故障原因の最多が電池容量不足ということをまたもうっかり失念していました。<br /><br /> 回転部分の駆動モーターは高速回転と低速回転をするようになっています。これはPWMで実現しています。用途不明なのが、両Hブリッジドライバの8番ピンからコントローラへ1KΩで接続していることと、回転部分の駆動用ドライバの入力ピン(2,3番)だけに入っている1kΩ。出力ピンのはもしかしたら実効電圧のフィードバック用かとも思いましたが、電源電圧を変えるとモーターの回転速度も変化するのでPWMで実効電圧の安定化をしてるようにも見えません。</p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04810.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04811.jpg">[JPG画像]</a> 2018-05-16T19:14:00+09:00 えいごであそぼPlanet   ダメでした    2018.4.14 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi えいごであそぼPlanet   ダメでした    2018.4.14 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 旺文社が発売しているそうです。英語で遊ぼうプラネッツといいます。アンパンマンことばずかんと同じです。中身もほぼ同じ感じですが、造りは少し変わっています。基板が2枚に分かれており、音声発生部とイメージ処理部が別です。症状は電源を入れるとランプが光り、スタートメッセージが出るがそれ以後読み取りや電源断もできないということです。<br /><br /> 電源スイッチはプッシュボタンで押す度にON/OFFとなるらしいのです。先端からは赤外線が出ておらず、イメージ処理部が疑われます。オシロで確認すると水晶が発振していません。よくあるリード線切れなら楽勝と、水晶を外してみると1本が根元から折れていました。HC-49Gという平たいリードが付いたパッケージです。さっそくHC-49Sの水晶を付けてみました。しかし、動作しません。オシロで確認すると電源投入後一瞬だけ発振しますが、すぐ止まっています。いろいろと別の水晶にもしてみましたが、ダメでした。<br /><br /><br> 外部に水晶発振器を接続して強制的に注入しても応答無し。イメージ処理のIC(SN9P700ANG)の不良と判断しました。電源投入後すぐに発振が停止するという症状は他のおもちゃ病院ブログ(ドクターの独り言)でも報告されていて、SN9P700ANGの弱点なのかも知れません。このICはAliexでは扱っていないようで、検索してもヒットしません。アリババでは扱っていますが、我々は手出しできそうにありません。今回は修理不可でお返しします。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04760.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04761.jpg">[JPG画像]</a> 2018-04-18T22:22:00+09:00 ベネッセ どこでも英語マスター  2018.3.25 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ベネッセ どこでも英語マスター  2018.3.25 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ベネッセの「英語マスター」という学習おもちゃです。電源を入れると最初はくっきりと画像がでるが、すぐに薄くなって行くという症状です。開いてみても部品は少なく、大きなCOBがあってICやトランジスタがいくつか、あとはチップ抵抗やコンデンサくらいです。可変抵抗器のような物はありません。オシロで観測しながら電源を入れたり切ったりすると、LEDの駆動端子で30Hzくらいの矩形波が最初は大きな振幅で、徐々に小さくなります。しかしその原因となると全く判りません。<br /> <br /> あきらめようとしましたが、折角開いたので念のため半田ごてで少し溶かしてみることにしました。ちゃんと半田付けできているように見えて実は・・と言うケースはこれまでもたびたび経験しています。徐々に変化するというあたりはコンデンサーが怪しいと当たりを付けてみました。<br /> <br /> 基板中央から右下寄りのオレンジ色の箱状、その左の丸いの、さらに左下の箱状がそれぞれ、コンデンサとコイル(丸いの)です。あとは小さいのであまりさわる気になりません。念のためこのコンデンサ2個の両端のハンダを溶かしてみました。すると治りました。電源投入後時間が経っても画面は濃いままで、くっきりと見えます。どちらが原因だったのかは判りませんが、治ったのでよしとしました。<br /> <br /> 実はこれでだめだったらあきらめてお返しするつもりでした。音声は正常だったので、COBの加熱ショックなどはやりたく有りませんでした。こういうものはおもちゃの顔をしていますが、普通の事務機器と同じで、われわれの手出しすることとは少し違うようにも思えます。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04710.jpg">[JPG画像]</a> 2018-03-31T07:15:00+09:00 アンパンマンおしゃべりいっぱいことばずかん  2018.03.25 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンおしゃべりいっぱいことばずかん  2018.03.25 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> この「ことばずかん」の記事は2017.11.26の日付けで報告した内容とほぼ同じです。読めなくなったということで持ち込まれました。先端をデジタルカメラでのぞきますと赤外線が出ていない。時間がかかりそうと言うことでお預かりしました。赤外線が出ていないのは ①先端のLEDが壊れている ②センサー部のハンダ外れなど、LEDへの配線が途切れている ③LEDの駆動部が動作していない。このどれかとなります。<br /> <br /> LEDは2個あるので①は簡単に除外できます。②はLEDと駆動トランジスタ間の導通をテスタで計れば判ります。③はテスタだけではわかりにくいかも知れません。駆動トランジスタの端子をオシロで見ればすぐ判ります。今回は③もダメでした。こうなるとその前段の画像処理ICの動作です。まず水晶の発振をオシロで確認すると発振が確認できました。すると困ります。再度駆動用のトランジスタをオシロで見るとこんどは波形が出ています。あれ?先端をカメラで見ると赤外線が出ている。先端を本に押しつけると読みます。正常動作です。???<br /> <br /> なんでということでもう一度ルーペであちこち見ると、水晶の根元がおかしい。ピンセットでさわると足が1本折れています。どうもオシロで確認したときにプローブの先端で押さえて、切れていた足が一時的に接続状態になったようです。<br /> <br /> 原因さえわかればあとは簡単、前回の症例と同じく別の水晶を取り付けて発振を確認、正常動作まで確認して完了です。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04660.jpg">[JPG画像]</a> 2018-03-30T22:59:00+09:00 いっぱいうたおう どうようえほん   2018.2.25 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi いっぱいうたおう どうようえほん   2018.2.25 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> どうようえほんという音楽系のおもちゃです。歌とカラオケが30曲仕込まれています。選択は5行、6列のスイッチを押すだけ。メンブレンスイッチと言うそうです。最下行の6曲が鳴ると言うことですので、間違いなくスイッチの配線不良でしょう。<br /><br /> 開いて調べましたが、目視や光の透過でも切れたところは発見できません。そこで、接点がついたシートを外すことにしました。ドライヤーで暖めながらゆっくりと剥がします(写真下)。<br /><br /> 印刷配線部分が露出しましたので導通をチェックすると、各行の横方向に走っているパターンがほぼ全滅です。縦のパターンと交差している部分で切れているようなのです。こうなるとかなり面倒な補修が必要です。そこで、極細の銅線をパターンに沿わせて接着剤で所々固定し、パターンの上で導電性接着剤を使って銅線とパターンの導通を図りました。設置した銅線は計5本。その上から外してあったスイッチ接点がついたシートをかぶせて固定。配線は基板から直接極細銅線に接続しました。<br /><br /> 元に戻してくみ上げると全部正常に鳴るようになりました。このおもちゃは細かい作業の連続で何度もあきらめそうになりました。原因がはっきりしていて根気さえ有ればそれほど難しい修理とは言えないのですが、その根気が年とともに払底しつつあります。</p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04610.jpg">[JPG画像]</a> 2018-03-08T22:51:00+09:00 仮面ライダー変身DXビルドドライバー 2018.2.25 (解決しました) http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 仮面ライダー変身DXビルドドライバー 2018.2.25 (解決しました) <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ビルドドライバーの故障はボトル検出のスイッチ接点不良でした。小さいスイッチで、構造も判らないので迷っていましたが、どうせ動かないのなら分解してやれとレバーを抜いてみました。レバーは一体型の支持棒でケースに止められています。ケースを少し横に広げると抜けました。中を覗くと下の写真の様に接点が見えます。すごく汚れていまして接点不良の原因となっていました。アルコールで洗浄して、さらに細い刃で汚れを取ると導通が復活しました。<br /> <br /> 早速バラックのままでボトルを入れて見るとしゃべり始めました。組み上げて修理は完了です。<br /> ところが、くみ上げると何となく動作が不安定です。スイッチを再度調べるともう一方のスイッチが1個粘っていて押さえると戻りが少し遅いのです。こうなると正常な信号が出ないことになります。外してアルコール洗浄しました。粘っていたレバーの動きが軽くなり、くみ上げ後の動作も安定しています。<br /> <br />簡単そうなので回路図も起こしておきました。<br />スイッチの問題はひとまず解決ですが、名称など情報があったら是非教えて下さい。</p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04560.jpg">[JPG画像]</a> 2018-03-08T21:59:00+09:00 HELP ビルドドライバーの部品 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi HELP ビルドドライバーの部品 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px">            写真1<br /> <br /> 仮面ライダーの変身ツールでビルドドライバーというおもちゃ(写真1)があります。今回持ち込まれた症状は電源スイッチを入れると音がでるが、ボトルを差し込んでも反応しないというものです。<br /> <br /> ボトルとは写真1の左側に2個有る縦長のものです。これを青矢印の位置に上から差し込みます。2個の差し込み口があり、ボトルは2個入ります。ここにどれを入れるかの組み合わせで、いろんなことをしゃべるらしいのですが全く反応しないと言うことで内部を点検するとボトルの差し込み口それぞれについているスイッチ3個の内1個が(写真2)導通していません。接点不良のようです。<br /> <br /> スイッチは1個づつ分解でき、写真2の青矢印は2個連結の状態、赤矢印は単体の写真です。三角のレバーを押している間だけONになります。<br> 写真3のボトルの裏にあるキーを見ると、差し込むときにON/OFFで信号を作っているようです。1個のスイッチが常時OFFではダメと言うことになります。<br /> <br /> こんなスイッチは部品屋さんでも見たことがないので、困っています。<br /> どなたか部品の名前とか入所先などご存じでしたら、是非お教え下さい。コメントでも問い合わせ欄への投稿でも結構です。 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04510.jpg">[JPG画像]</a> 2018-03-01T13:37:00+09:00 スキャンでピッピ!アンパンマンレジスター  2018.2.10 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi スキャンでピッピ!アンパンマンレジスター  2018.2.10 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px">            写真1                            写真2<br /> <br /> アンパンマンレジスタにはいろいろな機種がありますが、この機種はスキャンで商品を読み取って価格と商品名をしゃべるというのが特徴です。持ち込まれた症状は商品をレジスタにかざしても反応しないというものです。<br /> <br /> このレジスタの分解手順は他機種とほぼ同じですので、参考資料にしておきます。記事の最後に掲載します。当然組み立て手順はその逆を行えば良いと言うことです。<br /> 正面から見ると表示部の下に緑の四角い窓が見えます。そこからレーザー光が出てバーコードを読み取っているという動作を模しています。実際はこの窓の内側にループアンテナがあって、13.56MHzの電波を使ったRFIDで商品情報を読み取ります。反応しないということで、最初はRFIDのモジュールを疑いました。13.56MHzの水晶が発振していないのでこれはダメかもと思ってしまいました。しかし外して調べると水晶は正常、他の水晶を取り付けても同じです。<br /><br /> 結果から言いますと、読み取り動作の起動はRFIDモジュールに商品を近づけることでは無く、台の下部から、表示部の下に赤外線が照射されていて(写真2)これを遮ることで商品がかざされていると認識し、その後RFIDが起動されて情報を読み取るしかけです。<br /> 今回はこの赤外線強度が不足していて起動しなかったのです。県西おもちゃ病院のブログに他メーカーですが、ほぼ同じような症状が報告されています。そこで、赤外LEDの電流を測定、少し増やすと動作を始めることが判りました。測定結果は次の通りです。<br /><br>① 現状  20mA  動作NG<br>② 閾値  26mA  これより多い電流値で動作する<br>③ 設定値 32mA  LEDの電流制限抵抗を120Ω → 120Ωに220Ωを並列追加(写真3)<br>これで安定して動作します。<br /> ハンディスキャナには単にスイッチがついていて、商品に押し付けるとランダムに価格をしゃべります。商品名は言いません。このレジスターの動作仕様は以下のようです。<br /><br>1.レジスタの表示部下に物を入れて赤外線を遮ると、RFIDの読み取り動作が起動される。<br>2.おもちゃ付属の商品にはRFIDのタグが埋め込まれていて、情報の読み取りが成功するとそれに対応した価格と商品名をしゃべる。<br>3.手で赤外線を遮ってもRFIDが起動するが、情報は読み取れないので、この場合はランダムな価格だけしゃべる。<br></p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04460.jpg">[JPG画像]</a> 2018-02-20T23:20:00+09:00 アンパンマンあいうえお教室 2018.1.28 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンあいうえお教室 2018.1.28 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> アンパンマンあいうえお教室です。しばらく前の事例(2016.6.11の記事をご覧下さい)と同じでした。<br /> <br /> 最初、電源の断線で同僚Dr.が担当したのですが、その後キーの調子が悪いと再入院したものです。キーのタッチが不安定で、これは面倒そうだと放置して他のおもちゃを先に修理していました。さて取りかかったのですが、やはり「え」の行が不安定です。フィルムには前例と同じようにへこみがあって、これかと思ったのですが動作する時もあって静電容量方式の感度の問題かとも思いました。<br /> <br /> おもちゃ病院 新津(新潟)のブログで拝見した探査針のやり方で念のため通電を見ると、ほぼ断線状態でした。そこで前回と全く同じくフィルムに導電テープを貼って、そのテープに極細エナメル線で基板から直接配線したところ「え」行の動作も安定しました。<br /> <br /> 写真の矢印はテープから基板への極細線の配線で、セロハンテープで固定しています。元の線の上をできるだけなぞっていますが、ややこしいところは直角に他の配線と交差するようにしました。このバージョンはまだメーカーの設計が古いときの物のようです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04410.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04411.jpg">[JPG画像]</a> 2018-02-10T16:25:00+09:00 アンパンマンはじめてのあいうえお教室  難儀しました 2017.12.9 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンはじめてのあいうえお教室  難儀しました 2017.12.9 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 前回の開院日に続いて見かけがそっくりなあいうえお教室が来ました。違いは製造時期で、こちらの方が年代が前の製品です。中身の違いはタッチキーの方式で、前回のは静電センサー方式。この製品は圧力による接触でフイルムの接点がONになるというもの。フィルム印刷した配線が切れていたりすると面倒なので余り好きなものではありません。<br /> <br /> 症状は電源を入れてもボツボツという小さな音がスピーカーから聞こえるだけというもの。お預かりしてじっくり見てみましたが、目視では異状は発見できない。COB不良となるとあきらめざるを得ません。ドライヤーで熱風というショック療法も試す必要ありかとCOBをさわりながら電源を入れたり切ったり。するとなんの拍子か、音声が出て動作がスタートしたのです。<br /><br /> しかしその後も不安定で、COBあたりの基板を指で挟んでいると起動することが多いのです。そこで当たりを付けて電源回路部分にパスコンを追加することにしました。基板の電池がつながっている端子に47μF。するとかなり安定します。次にCOBの直近にある電源のパスコンに並列に0.1μFを付けるとさらに安定しました。このパスコンが容量抜けだったか、ハンダが内部で外れていたのかも知れません。<br /> <br /> 修理完了と蓋を閉めて最終テストをすると わいうえお の列だけが反応しません。動作すれば修理完了と思ったのは早計でした。列が反応しないのは明らかにこの列の通電が途切れているからで、順に追いかけるとありました。フィルムの一部に衝撃によるへこみがあり、そこから先に導通がないのです。そこで、基板から直接極細の線を引き出し、フィルムに導電性塗料(ワイヤーグルー)で線を固定しました。裏蓋を閉めて動作チェックすると わいうえお の列もOK。修理は完了しました。<br /> <br /> ところが後日再度テストすると起動しない。愕然としました。またケースを開けてチェックするも原因不明。何度かテストする内に起動し始めました。蓋をして時間をおくとまた動作したりダメだったり。いろんな事をしてみましたが効果無し。ふと思いついたのが電源電圧を変えて見ることです。元々電池3本なので規定は4.5Vとなります。ところが、これだと不安定なのです。少し上げて5Vだと完全にダメです。電源スイッチを切ってもLEDが点灯しています。<br /> そこで電圧を変化させて起動の様子を調べました。<br /> <br /> 5V  NG<br />4.5v NG<br />4.4V 起動するも動作不安定<br />4.2V 起動するも動作不安定<br />4.0V 起動し動作正常<br />2.5V 起動し動作正常<br />2.0V 起動するが音声のピッチ(周波数)が下がる。動作は正常<br />1.8V 起動するも動作不安定<br />1.6V NG<br /><br /> つまり2.5V〜4Vが正常動作範囲となります。この結果から電池を1本減らすことにしました。設計からは外れますが、仕方がない。原因はCOBの樹脂の下に隠れている?安定化電源の故障かもしれません。パスコンも異状はなかったのかも。こんなケースは初めてです。<br /></p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04360.jpg">[JPG画像]</a> 2017-12-18T21:17:00+09:00 アンパンマンことばずかん  2017.11.26 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンことばずかん  2017.11.26 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ことばずかんのタッチペンが動作しないとのこと。起動音声は流れますので、スピーカー関連や、音声作成部分は正常。驚いたのは、「分解したら先端が外れました」というお話し。えっ、分解したの?と驚いたのです。この分解はなかなか決心が要る作業です。なれれば平気なんですが、ネジを外しただけでは取れてくれません。<br /> <br /> 先端と言うことはイメージセンサーです。持ち帰ってケースを開くとなるほど外れています。まあ、これだけならと半田ごてを当ててみましたが、ハンダがほとんど乗っていないので、思うように付いてくれません。どうももともとほとんどハンダが無いような状況で、力がかかったらぽろっと外れたと思われます。なんとか付け直しましたが、先端から赤外線が出ていません。基板上のLED駆動のトランジスタにも信号が来ていません。こうなると画像処理のICが動作していないことになります。<br /> <br /> 我々が触れるのはICの外部ですから水晶が発振しているかを確認。すると信号無しです。音声処理のICの方は別の水晶がしっかり発振しています。このタイプは水晶が2個あって、画像処理用の16MHz水晶が止まっています。試しに手持ちの10MHzを付けてみました。するとあっさり発振し、赤外線も出て来て、絵本を近づけると読むのです。発振子のサイズは大きいですが、ケースには納まるのでこれを使うことにしました。おそらく周波数が下がったので画像処理のスピードが落ちているでしょうが、使った感じではわかりません。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04310.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04311.jpg">[JPG画像]</a> 2017-12-01T09:30:00+09:00 アンパンマンカラーパソコンスマート  2017.11.26 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンカラーパソコンスマート  2017.11.26 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> アンパンマンカラーパソコンスマート、2016年12月10日の記事と同じ機種です。今回は画面では無く、キーボードにいくつか反応しないキーがあるとのことで持ち込まれました。<br /> <br /> まず予想するのはキー自体の接触不良、これは開いてみてほこりも入ってないし印刷配線も見た限りでは正常。次に予想される原因はキーボードと本体基板の配線不良です。<br /> <br /> 本体基板は表示部の裏にあるため、前面パネルの隠しネジを全部取り去ります。下の写真は磁石でネジ位置を検索し、セロハンテープを貼ってマジックペンで印を付けているところです。全部検索したらドライヤで暖めながら金属ヘラを画面のマスキングシートの下に差し込んでゆっくり剥がします。ネジさえ外せばいいのでできるだけシートの剥離は少なくなるようにします。ネジを全部外すと、上部カバーがとれます。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04260.jpg">[JPG画像]</a> 2017-11-30T15:14:00+09:00 2.4GHz ラジコンが2台   2017.10.22 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 2.4GHz ラジコンが2台   2017.10.22 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 2.4GHzの同じ機種のラジコンが2台。これは偶然です。右側の車を担当したDr.からダメの様だがとセカンドオピニオンを依頼されました。<br /> <br /> 送信機は右側が正常です。どうも異常と思われる送信機からは電波が出ていないようです。正常な方の送信機では電波検出器でちゃんと確認できます。<br /> <br /> 2.4GHzは当地ではみんな未経験でして機械の中身を見るのも初めてです。送信機にも受信機にも基板の上に無線モジュールが小亀のように乗っています。しかも型番も同じ。XQ-24G-01となっています。相互通信しているのかと思いましたが、受信機側からは全く電波が出ていません。<br /> <br /> 久しぶりに押し入れからスペアナを引っ張り出して見てみました。下の写真がその測定画面です。上から正常な方の送信波スペクトラム。2.4GHzセンターで、約5秒の蓄積画像です。周波数ホッピングで150MHzくらいの範囲でいろんな所に出没しています。2番目は基準発振用の水晶(16MHz)の筐体に漏れてくる信号。発振が確認できます。3番目はNGの方の送信機で、10秒近く蓄積しても全く信号がありません。中心の少し上にひとつ出ているのはWiFiの電波を拾ったものです。4番目はNGの方の水晶筐体からの漏れです。つまり、クロック発振はしています。<br /> <br /> この結果からCOB封止樹脂の内部の何かがダメになっていると判断しました。小亀の各端子の電圧は正常な物と同じでした。<br /> <br /> こうなると、我々には全く手が出せません。オーナーさんに説明することにします。今回は同じ機種で比較ができたのでラッキーでした。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04210.jpg">[JPG画像]</a> 2017-11-13T08:42:00+09:00 アンパンマン はじめてえいご  2017.9.4 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマン はじめてえいご  2017.9.4 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 当ホームページをご覧になって同じ症状では?とお送り頂いたものです。<br /> 電源が入らないということで、点検してみるとスイッチのFET Q2(おもちゃ病院新津に掲載されている回路図を参照)の以降に電圧が来ていません。FETの足をオシロのプローブでさわると衝撃によるものでしょうか、電源が入りました。極めて不安定です。<br /> スイッチの前段のFETで見るとちゃんと電源スイッチに同期した電圧変化になっている。スイッチのFETを外して見ました。すると基板のゲートのパターンへの電圧が不安定です。<br /><br /> まさかコンデンサC8がと思いましたが、交換してみました。すると安定します。それならと全部元に戻す段階でQ2の足を折ってしまいました。チップのFETは持っていません。仕方が無いので大きいですが手持ちのパワーMOSFETを取り付けました。<br /> 写真の赤矢印の先がそのFET。水色矢印の先はコンデンサです。取り外した元のチップ型のを黒いICの上に乗せています。どちらも長辺3mmというものです。取り付けたものは巨大です。<br /> それにしてもこのモデルはコンデンサがよくおかしくなるのでしょうか。お送り頂いたオーナーさんの予想がずばりだったという結果でした。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04160.jpg">[JPG画像]</a> 2017-09-06T22:37:00+09:00 仮面ライダー変身ベルト ドライブドライバー  2017.8.27 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 仮面ライダー変身ベルト ドライブドライバー  2017.8.27 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 仮面ライダードライブドライバーというおもちゃです。仮面ライダーの名は知っていてもテレビの放送は全く見ていないので、これがどんなものなのか想像も付きません。電源スイッチを入れると音はするが、丸い正面の部分が光らないという症状だそうです。<br /> <br /> 分解すると回転体があり、LEDが10個付いています。回転しながら光って画像を表示するという仕掛けで、バーサライトというそうです。初めて見ましたが、うまくできています。おもちゃにはいつも感心させられます。これはモーターの軸に回転体が直接固定されていますが、本体との間は非接触です。写真の様にコイルがあり、ケース側の固定コイルとの間で磁気によるエネルギー伝送をしています。それ自体はありふれたもので、我が家のコードレスホン子機も充電器との間は非接触です。測定すると56KHzの電流を流していました。<br /><br /> 回転体の基板に特に目で見える異状はありません。<br /> モーターの配線を切って動かないようにし、基板の電圧をみたところ、基板には正常に供給されており、基板のレギュレータも問題なし、COBまで正常に届いています。基板の端には位置検出用のフォトトランジスタが接続されていて、これが故障かと思いましたが、正常のもよう。照射用の赤外LEDもデジカメで見ると光っている。<br /> 回転体のCOBが不良かと思いましたが、念のため位置検出の線に別途信号を作って入れて見ました。信号はON 1ms(LOW)、OFF 20ms(HIGH)のパルスで、マイコンICを使って作りました。すると、回転体のLEDが光りました。これで原因は位置検出の信号が正常に入っていなかったということがわかりました。フォトトランジスタの受光側は良さそうなので、照射側の赤外LEDを疑いました。位置を鋭く検出できるように半開き窓が付いたケースに入れてあります。どうも光軸が少し窓の閉じた方に寄っているようなので、一度ハンダを外して付け直して見ました。すると回転体のLEDが光り出しました。検出限度ぎりぎりの所だったようです。<br /><br /><br /> 写真は回転体の裏側のコイルと上端にPT3と書いてある部分がフォトトランジスタ。基板の表側にはCOBとLED10個。左側には電源部がある。コイルの電流を整流してレギュレータを通じてCOB他に供給している。上端のPT2は裏のPT3とつながっているが部品は乗っていない。TR1と表示があるところは、コイルからの電圧を別途検波してその信号をスイッチしてCOBに入れている。これが、外部との赤外通信の受信情報を固定部から受け取るしかけだろう。<br /><br /> 回路図を起こしてみた。回転体側のレギュレータは5ピンの3.3V用と思われる。ところが、他でよく見るものとピン配置が違うようでよくわからない。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04130.jpg">[JPG画像]</a> 2017-09-07T16:59:00+09:00 BAKUSOU BIKE   2017.8.12 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi BAKUSOU BIKE   2017.8.12 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> BAKUSOU BIKEという仮面ライダーのベルトに付けるアダプタです。ベルトに差し込んだり、レバーを押すと光って、いろんな音も出るというおもちゃです。子供がジュースをかけてしまって、その後光るが、音が出なくなったというお話しです。<br /><br /> 原因がわかっているので、腐食による配線切れを予想して内部を調べましたが、目立った故障箇所は見えません。そこで、拡大鏡でよく見ると、プリント基板の一部に緑青が出ています。(写真の赤矢印の先。写真はすでに掃除した後)。お預かりしてよく調べると基板のスルーホールが切れて、基板の裏表のパターンに導通が無いことがわかりました。テストでつないでみるとちゃんと音も出るし、光も強くなりました。そこで、細めの線を入れて半田付けし直し、完了となりました。<br /> 基板のパターンは緑の保護塗装で守られていますが、スルーホールの中までは守られていないので、ジュースで溶けてしまったと言うわけです。基板はガラスエポキシで、高級品です。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04110.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04111.jpg">[JPG画像]</a> 2017-08-14T10:23:00+09:00 エルモ(旧型)    2017.7.25 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi エルモ(旧型)    2017.7.25 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> エルモは2回目です。前回は電池ホルダの接点が錆びていたと言う内容でした。今回はすぐにわかりました。動かすと寝るところまで行くのですが起き上がらない。モーターが空回りしています。明らかにピニオン割れの症状です。<br /> <br /> 分解すると案の定足を動かすモーターに付いているピニオンギアがひび割れしています。このギアは0.6モジュールの8枚歯です。しかも長いギア。モーターの軸のかなり先で次のギアとかみ合っています。<br /> このギアはよく割れるらしく、他のおもちゃ病院の修理例を拝見すると症例がたくさん出て来ます。結構力のかかるところでもあります。0.5モジュールはギアの予備もそこそこありますが、0.6はまったくありません。仕方なくひび割れしたギアを縛るという修理法でいくことにしました。根元部分にステンレスワイヤを巻いて縛り、ほどけて来ないようにエポキシで固めました。<br /><br /> テストすると足腰はしっかりしましたが、まだ空回りの音がします。残りは腕のモーターです。こちらも開いてみると、同じようにひび割れです。また縛って固めました。今度は調子よく動きます。ちゃんと立ち上がってから止まります。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04060.jpg">[JPG画像]</a> 2017-08-07T00:04:00+09:00 RFチェッカー高性能化改造  http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi RFチェッカー高性能化改造  <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ラジコン用RFチェッカーを改造しました。これまで100均のボリウムアンプに、赤外線センサーを追加したツールで低周波、赤外線、無線チェッカーとして使っている物です。そこに今回つつじヶ丘おもちゃ病院の大泉様から頂いた3GHzまで検出できるLT5534を乗せた検出モジュールを追加しました。100均アンプの内部は極めて狭いので赤外線検出モジュールは外に出していますが、このRFセンサーはものすごく小さいので収縮チューブで保護して、ケースの内側に貼り付けました。<br /> このモジュールは電波の強さを対数変換して直流で出力すると言う仕様です。要はAM検波器と言えます。<br /> おもちゃ病院ではまず受付でこれを使って電波の具合をチェックします。これまでは100均アンプの非直線性を利用した検波でしたが、LT5534を使うと周波数帯が3GHzまでに広がります。<br /><br /> ラジコンの方式は単純にパルスの数を読んで制御するというものが多く、送信機の電波をAM検波してスピーカーで聴くと、変化の具合などでけっこう様子がわかります。2.4GHzのラジコンはかなり複雑な通信をしているようです。しかし、電波が出ているかどうかはわかりますのでそのチェックはできるはずです。これまで2.4GHzのラジコには遭遇していませんのでまだ未知数ですが、ブルートゥースのマウスを近づけたりすると電波が出ているのがはっきりわかります。<br /><br /> 回路図を添付します。入力部に切り替えスイッチがありますが、これは無線センサーと低周波・赤外センサーの切替です。無線センサーが高感度のため浮遊するいろんな電波を実によく拾います。電波の検出をしようとするとき以外、はっきり言ってうるさいのです。このくらい電波がうようよしているのかと驚くほどです。おもちゃの楽器とかの低周波部チェックの時には邪魔です。<br /> 無線センサーの出力は可変抵抗を通さずにアンプに入れています。LT5534は60dB(電圧で1000倍)の圧縮効果がありますので、アンプ側では固定のゲインで問題ないようです。<br /><br /> まだこれからいろんな場面で様子を見ながら必要な改造を加えたいと思っています。<br /> 高性能のRFセンサーを提供して頂いたつつじヶ丘おもちゃ病院の大泉様にお礼を申し上げます。<br /> このセンサーモジュールに付いての情報は次のところをご参照下さい。<br />http://tutujith.blog.fc2.com/blog-entry-203.html<br />http://tutujith.blog.fc2.com/blog-entry-200.html<br><br> 回路図と、今回頂いたLT5534使用モジュールの特性測定結果です。仕様は50MHz以上と言うことになっていますが、10MHzでも平坦です。上はSG上限の2GHzまで入れてみましたが、わずかに感度が低下しています。</p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/04010.jpg">[JPG画像]</a> 2017-08-02T00:40:00+09:00 修理不可2件  2017.7.14 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 修理不可2件  2017.7.14 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 最近修理件数が多かったので、それに伴って修理できなかったものも増えました。<br /> 1件目は「ことばのずかん」です。アンパンマンことばずかん とは別物です。ことば ”の” ずかん です。メーカーはベネッセ。なんでこんな似たような名前を付けるのでしょうね。<br /> <br /> アンパンマンのとほぼ同じような造りのペンです。スタートメッセージが出てそれ以後動かないという症状。赤外線が出ていません、しかし水晶は発振しており、イメージ処理のLSIは動作しているようです。しかし、LED駆動の信号が出ておらず、周辺を調べるとコンデンサのいくつかで短絡状態が出ています。外して単体で調べると異状なし。つまり、LSIも含め電源回路までのどこかで短絡しているようです。しかし、発振はしているので、LSIはたぶん大丈夫なのでしょう。大きめのチップは外していくつか点検しましたが、小さいのは手に負えません。やむなく修理不可でお返ししました。<br /> <br /> 2件目はカラオケセットです。こちらはCOBの横の水晶(4MHz)が電源ON後約1秒で発振が止まります。いろいろ振動子も交換してみましたが症状は同じです。しかし、何度かやっているとたまに発振が止まらないことがあり、そのときにCOBのあちこちの端子を見ました、でも全く信号無し。外部の発振回路で強制的にクロックを注入しても変化無し。全部品のハンダ溶かし直しも効なし。これも修理不可としてお返しします。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03960.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03961.jpg">[JPG画像]</a> 2017-07-16T08:13:00+09:00 コメント機能復活しました http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi コメント機能復活しました  <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> コメントに気づかず、放置するケースがありまして、しばらくコメント機能を停止していました。コメントがあればメールで通知されるように設定できたので、気づかないということは無くなります。そこで、コメント機能を復活させました。<br/> これまでのようにご意見をお待ちします。</p> 2017-07-13T19:34:00+09:00 ラジコン車 ランドクルーザー http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ラジコン車 ランドクルーザー <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ランドクルーザーのラジコンカー。前進後退が動作しないという主訴です。左右のハンドル操作は動作します。ラジコンモニターで変調の具合を聞くと、ちゃんと変化していますので送信側はまず大丈夫でしょう。車体を分解して制御基板を露出させます。検査手順通りに基板の電源供給を点検、OK。前後の操作電波を送ってモーターへの供給電圧変化を点検、OK。ということは基板以降モーター側の故障です。<br /> ここまではモーター駆動のHブリッジ故障を予想していました。Hブリッジは2SB772、2SD882というトランジスタで構成されています。ハンドル操作はTC117です。しかし予想が外れました。次はモーターへの配線、OK。モーター自体か?しかたないので、モーターが入っているギアボックスを分解。すると、モーターのピニオンギア付近に大量のゴミが詰まっているのが見えました。<br /> <br /> ギア全体を分解するとボックス内はさらに大量の砂ゴミで固まってしまっています。動かない直接の原因はモーターのピニオンギアに噛み混んだ砂ゴミでした。モーターだけ外すとちゃんと回ります。<br /> 仕方ない、大掃除です。ギアボックスやギアを水洗いしましたが全く取れない。要はグリースと砂ゴミが固化していたのです。そこで灯油と歯ブラシで洗浄。乾燥させてウエスでさらに残りのゴミを取り除いて終了。あとはグリースをギアに塗って組み立てました。<br /> <br /> モーターの次のギアがかなり砂で削られています。いつ完全にだめになってもおかしくない状況です。全く防塵対策などはなさそうなので、できれば屋外では使わない方が、というアドバイスは付けてお返しすることにします。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03860.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03861.jpg">[JPG画像]</a> 2017-07-09T21:25:00+09:00 ラジコンカー ランボルギーニ  2017.6.25 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ラジコンカー ランボルギーニ  2017.6.25 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ラジコンカーが動作しないと持ち込まれました。電池容量が不均一に無くなっています。新しい電池を入れると、後退だけダメで、前進とハンドル操作はOKです。こうなると故障箇所はすぐに特定できます。モーター駆動用のHブリッジしかありません。すぐに視認できました。6個のトランジスタの内1個が破裂しています。封止材から完全に飛び出してはいませんが、丸く膨らんでいます。交換してすぐに正常に動作しました。破裂の原因が他にあったということではなさそうです。<br /> 基板を見てあれ?制御ICであるRX-2Bの場所が穴あきになっていて、ハンダ付けはパターン面です。なんのための穴なのか。<br /> ①DIP型ICのつもりで設計した基板にSOPを実装するために穴を開けてひっくり返した。<br /> ②昔はでかいDIP型用だった基板の設計をIC部分のサイズだけ縮小してSOPに使えるようにした。<br /> ③基板を薄くしたかった・・・これは無い。<br /><br /> さて・・・。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03810.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03811.jpg">[JPG画像]</a> 2017-07-08T00:01:00+09:00 ジュエルポッドプレミアムハート   2017.6.10 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ジュエルポッドプレミアムハート   2017.6.10 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ジュエルポッドというシリーズがあるようです。子供用のパッドです。電源が入らないと言うことで預かりました。裏蓋を開けると電池ケースの端子にヒューズ(赤矢印の先)が付いていて調べると切れています。原因はわかりませんが試しに500mAのヒューズ線を並列に付けてみました。基板に電源は供給されます。スイッチボタンを押してもヒューズは飛びません。<br /> <br /> 青矢印のスイッチはリセットスイッチで、この裏側に同じような形状の電源スイッチがあります。押しますと、その先のダイオードらしき部品(3個の電解コンデンサの左上)の片側まで電圧が観測できます。グレーの樹脂をかぶせた様な部品はインバータの部品かも知れません。しかし多層基板かもしれず、パターンは到底追えません。ここまで精密なものはさわりたくないので、今回はあきらめます。残念ですが、修理不可でお返しします。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03760.jpg">[JPG画像]</a> 2017-07-07T23:32:00+09:00 アンパンマンパソコン (分解に苦労) 2017.4.8 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンパソコン (分解に苦労) 2017.4.8 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> アンパンマンパソコンのマイクとマウスのコードがぼろぼろになったという状況です。簡単に考えていたのですが、ディスプレイパネルの分解にえらく苦労しました。<br /> 以前他のおもちゃ病院の記事で読んだのですが、隠しネジの発見法で磁石を使うという手があり、小型のネオジム磁石を道具箱に入れていました。これは実にはっきりわかります。ドライヤーで暖めてパネルのシートを剥がしてネジを外しました。ちょうつがいのところの2カ所も外したのですが、パネルが取れない。しかたなく、症例をネットで検索してみました。<br /><br /> ヒットしたブログにメッセージを入れて質問してみたところ、奈良のおもちゃ病院に情報有りとのメールを頂きました。奈良おもちゃ病院のHPは時々拝見するのですが、今年2月の資料はノーチェックでした。詳しい資料を公開してくれています。<br /> 例によってメッセージを入れるとすぐに返信を頂き、いろいろと懇切なアドバイスを頂きました。そしてそのメールに返信している最中にひらめきました。拝見している資料の写真をよく見たところ、答えが見えていたのです。あとは試したところあっという間に解決しました。<br /> そこで、私も奈良おもちゃ病院を見習って、資料を残します。私が陥った泥沼を紹介することで、もしかしたら誰かの苦労がなくなればと。<br /><br /> それにしても、各地のおもちゃ病院で同じ型の製品がコード劣化で持ち込まれている様です。被覆がぼろぼろなのに中の線は丈夫。どうも被覆はウレタン素材の感触です。で、加水分解したのかもしれません。芯線はマイクが3芯、マウスは2芯で、どちらも芯1本あたり5本ほどリッツ線が入っています。ナイロンの芯に細い銅箔を巻き付けたもので、これが5本も。道理で外部被覆がぼろぼろになっても切れないわけです。<br /> 線ごと全部取り替えるのはもったいないので、被覆だけかぶせることにしました。ガラス繊維製の柔らかいパイプを院長からもらいかぶせました。 <br /> 分解手順です</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03710.jpg">[JPG画像]</a> 2017-04-27T00:42:00+09:00 スーパーオートステーション  2017.4.8 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi スーパーオートステーション  2017.4.8 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> タカラトミーのスーパーオートステーションというプラレールとトミカを合わせて発車制御するためのもので、他の部品と組み合わせてレイアウトを作ります。プラレールは自走なので駅に着いたら床から浮かせて車輪を空回りさせることで停車させます。床に降ろせば発車です。トミカはもっと簡単でエスカレーターで上に上げて、ストップバーを降ろせば走り出すという物。これを制御するモードがプラレール、トミカともオートマニュアルの切替があって、別の動きをします。また、発車時にはアナウンスや、発車ベルがなります。<br /> <br /> 全く動作しないということで、持ち込まれました。残念ながらスイッチや電源回りの配線の故障では無く、COBのICが全く反応しません。そこで、オーナーさんに出費を承諾して頂き、制御基板を作ることにしました。例によってAVRマイコンで計画しました。入出力の数が多いので、8ピン物では無理で、20ピンのAttiny2313というマイコンを使いました。<br /> 音声の再現は手に負えませんのでご容赦頂き、動きをyoutubeで見て参考にしました。<br /> 発車ベルは単純な音の断続でできるので、搭載しました。<br /><br /> 今回は今までに無く複雑な処理が必要で、プログラムの練習になりました。少しノウハウを増やせたと思います。また久しぶりに物作りをたっぷり楽しみました。<br /> 回路図です(ただし、スイッチ周辺はもとの回路と全く変わっています)</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03660.jpg">[JPG画像]</a> 2017-04-22T08:57:00+09:00 ぴょんぴょん育脳マット 2017.3.11 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ぴょんぴょん育脳マット 2017.3.11 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> これ実は再入院です。スイッチを入れても電源が入らないということで、前回の開院日にスイッチの接点を交換しました。そのときは正常だったのですが、持って帰るとまたダメになったとのことでした。スイッチは前回接点を交換したので導通は正常。ところが、回路全体に電源が通らない。じっくり見ないとわからないので入院としました。<br /><br /> 調べるとスイッチのあとに自己保持回路があります。たぶん一定時間が経過すると電源が切れるようになっているのでしょう。そこで思い出したのが、先日の「アンパンマンはじめて英語」です。あれも電源スイッチはONのパルスを送って短時間電源を入れて、あとは自己保持するようになっていました。そう思って回路をたどるとほぼ同じ仕掛けでした。使っている半導体はあちらはFETで、こちらはトランジスタですが、思想は全く同じです。そこでスイッチ直後のコンデンサを調べると容量抜けがわかりました。今回はチップではなく円筒型のアルミ電解22μです。手持ちのタンタルコンデンサを入れると、あっさり動くようになりました。 <br /><br /> 写真下は回路部分のクローズアップですが黒い円筒型の間の緑色のが交換した22μです(赤矢印)。右端に転がしてあるのが、取り外したアルミ電解(青矢印)です。結果的にダブル障害と言うことで、二度も来てもらうことになりました。<br /> スイッチ周辺だけ回路図を作りましたので掲載しておきます。<br /><br /> *これを書いてからネットでメーカーのページで取説を見つけたので読みました。無操作10分で省エネモードになって電源ランプ以外は切れるとあります。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03610.jpg">[JPG画像]</a> 2017-03-14T22:26:00+09:00 回路図 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 回路図 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03600.png">[PNG画像]</a> 2017-03-14T22:53:00+09:00 Yonezawa toys ラジコンロボット 2017.2.26 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi Yonezawa toys ラジコンロボット 2017.2.26 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"><br>  Yonezawa toys のウエーブハンターと書いてあります。米澤玩具という会社でしょうか、今はもう無いメーカーのようです。ラジコンで動くロボットです。動くと言ってもスイッチを入れるとひたすら前進し、コントローラで電波を送るとその間だけ後退に切りかわります。故障は簡単にモーターのピニオン割れで、交換して復旧。ロボットの内部を見られましたので、掲載します。<br /><br /> 写真の2枚目は内部の電子部品等ですが、おもちゃでは余り見かけないリレー(1回路2接点)が付いています。電波を受けるとリレーが動いてモーターの電圧を反転するしかけです。電波は何でも良いわけでは無く、600HzくらいでAM変調をかけると動作します。送信機の電波は変調とは言え、パルスで断続しているような波形です。一応誤動作防止なのでしょう。送信機の代わりに信号発生機で27.145MHzに1KHzでも400Hzでも変調をかけると動作します。送信機は電源スイッチを入れると何もしなくても電波を出していて、電池の006Pがもったいないように思えます。<br /> なんの動作もしないなら電波を切っておけばいいのに。今時の送信機は電源を入れても操作をしたときだけパルスで変調した電波が出ます。電源スイッチすらない送信機もよくあります。いろいろと変遷してそうなってきたのでしょうね。<br /> <br /> モーター制御も今のおもちゃならIC化したフルブリッジでしょうが、この時代はリレーを使って電池の中点タップとの間の電圧を反転してモーターに供給する方式を採用したようです。ブリキ製とまではいきませんがかなり古い物です。でもしっかりしています。made in japanです </p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03560.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03561.jpg">[JPG画像]</a> 2017-02-28T09:18:00+09:00 アンパンマンはじめてえいご      2017.2.16 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンはじめてえいご      2017.2.16 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> アンパンマンおしゃべりいっぱいはじめてえいご。長い名前ですが、要するにタッチ式の英語学習パッドです。電源が入らないと言うことで修理にお送りいただきました。中を見ました。電源スイッチは電源を直接ON/OFFしていません。ということはパソコンと同じで電源を入れるトリガ、切るトリガとしてスイッチを使っています。回路基板を眺めるとすぐに目に付いたのがチップ部品が外れた痕跡です。プリントパターンもはがれた跡があります。スイッチを入れたときにここに電源電圧がかかるはずなのにかからない。<br /><br /> 例によってまたネットを検索するとヒットしたのが、いつもお世話になっているMS工房秋葉(新津)のブログ。どらえもんロボットや、ラジコンカーなど情報をもらいっぱなしです。今回も回路図まで起こしておられたのですぐに動作がわかりました。それによるとコンデンサをとおしてスイッチONの電圧を伝えた後は自己保持し、スイッチを入れっぱなしでも操作しないで1分経過すると電源が切れるようになっています。スイッチを切ったときはその信号が内部に伝わり、内部で切断動作が走るようになっています。<br /><br /> 試しに強制的にコンデンサの後に信号を入れると、起動しました。一安心です。あとはコンデンサの大きさを決める必要がありますが、もしかしたらと先のブログのオーナーDr.にメールを出してお聞きしました。このブログでは別のところが修理対象で、コンデンサの容量は判らないと言うことでしたが、テスト方法をアドバイスしてくださったのでさっそくやってみました。その結果4.7μFで行くことにしました。チップコンデンサは持っていないので、ディップタンタルという大きめの部品です。(写真は基板の上側矢印がコンデンサのはがれた跡、下の矢印は4.7μを付けたところ。緑色なので見にくい)<br /> テストすると安定してON/OFF動作ができました。<br><br /><br /> 取説です</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03510.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03511.jpg">[JPG画像]</a> 2017-02-24T20:33:00+09:00 恐竜  2017.1.14 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 恐竜  2017.1.14 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 赤外線リモコンの恐竜です。故障自体は単純で、電池の液漏れによる極板と配線の腐食でした。単3を8本も使っているので極板もたくさんありますが、しかたが無い。不思議なのはこの8本が直列では無く、4本+4本の並列接続だったことです。たぶん消費電流の関係でしょうが、これこそアンバランスな電池を入れたりすると命取りです。  <br /> 分解するとへんな鉄片が2個転がって出て来ました。点検中にからからと音がしたので、何かなと怪しんでいましたが、これでした。正体はしっぽの後ろの方に設置したバランスウエイトで、簡単にホットメルトで止めてあっただけだったので、外れたようです。 <br /><br /> 修理を終えて、足を付ける前に動作を確認するために通電してみました。動きます。体をゆするとしっぽまでゆらゆらと揺れます。へびみたいで気持ちが悪いので、早々に打ち切って足も付けました。リモコンでテストしてみました。デモモードというのがあって、一通りの動作をするようです。動画を添付しますのでご覧下さい。やはりどうもあまり気持ちのいいものではありません。ちなみに爬虫類はきらいです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03460.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03461.mp4">[MPEG4動画]</a> 2017-01-27T18:37:00+09:00 ラジコン車 スバルFRO (JOZEN) 2017.1.14 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ラジコン車 スバルFRO (JOZEN) 2017.1.14 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> JOZENと言うメーカーのラジコンで、前輪の操舵はできるが、後輪が動かないとして持ち込まれました。カバーを取ってみると、制御基板のケースに大きな穴が空いています(写真上の右)。ケースを開くと基板の一部が黒焦げになっていました(写真下の赤矢印)。ケースの穴はその部分の上に相当するところで、熱で溶けたようです。オーナーさんに聞きましたら、特に発火などはしなかったということですが、ケガがなかったのが幸いでした。<br /><br /> なかなか派手にこげているのは後輪モータドライブのPMOS-FETで、さわるとぽろっと取れてしまいました。跡は基板が炭化していて配線のパターンなど全く無くなっています。それでもそのための電流もれも特にないようです。<br /> 代替のPMOS-FETを取り付けるのに、別基板にしようかとも思いましたが、ケースに収まりそうに無く、基板を眺めていると予備のモジュール設置用の空きエリアが目にとまりました。 <br />これはこげたモジュールの横にもありまして、合計4個のPMOS-FETを乗せられる設計になっているのです。こげた部分とその隣は使えませんので、残ったモジュールの隣(写真右下端)に設置することを考えました。配線はそのままでは使えませんので、改造するために、まず回路図を起こしました。基板から回路図を起こすのはどうも苦手です。全体を回路図にするのが良いのですが、根気が伴いません。出力部のみをやっと回路図にしたら、あとは配線するだけです。配線は写真では見えない裏側にしています。<br /><br /> でき上って目視点検をし、電流計を入れておそるおそる電源をつないでみました。ショートはしていないようです。送信機で前後の操作をすると、電圧が反転して出て来ます。各部の電圧も正常です。モータをつなぐと正常に動作しました。修理完了です。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03410.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03411.jpg">[JPG画像]</a> 2017-01-18T14:03:00+09:00 中華製モータードライバIC http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 中華製モータードライバIC <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 中華製のモータードライバを買ってみました。先日修理したプラレールアドバンスの中に入っていたドライバICが1個でHブリッジを形成しているものでした。同じ物をAliExpressで探しましたがないので、H-bridgeで検索すると出てきたのが、L9110というICです。表面実装用のSOPパッケージは使いにくいので、大きい8ピンDIPのを探しました。10個で2〜3.5US$という値段です。<br /> このICは3.2V〜12Vの電源で、出力は連続で800mA、ピークで2Aとなっています。制御入力はTTL,CMOSレベルコンパチブルで、マイコンICを直結できるとなっています。 <br /><br /> 写真右は8ピンのマイコンICでこのモータードライバをテストしているところです。4Vくらいの電源を加えています。 <br /> 制御入力に応じて順調に回転方向が切りかわります。モーターに加わる電圧は電源から1Vくらい下がっています。送料込みの値段ですので1個40円弱、おもちゃ修理には十分使えそうです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03360.jpg">[JPG画像]</a> 2017-01-07T23:30:00+09:00 ムシキング  (ヘラクレスオオカブト)  2016.11.27 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ムシキング  (ヘラクレスオオカブト)  2016.11.27 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"><br> ムシキングというリモコンで動作するおもちゃ。ヘラクレスオオカブトですね。前進と右旋回をするはずなのですが、前進がカチャカチャと振動するばかりで空回りします。<br /> 最大の難点は分解方法がわからないことでした。写真の茶色い甲羅はすぐに外れたのですが、その前の角が付いたかぶと部分が外れません。ギアのあるケースを分解するにはこのかぶとの下にあるビスを緩めないとならないのですが、取れないのです。<br /> いつものようにネットで検索すると2箇所のおもちゃ病院で修理記事が見つかり、早速問い合わせを出しました。千葉のおもちゃ病院ではまっすぐ上に抜けば抜けるはずとのご回答をいただきましたが、かなり力を加えてもダメでした。もう1箇所のおおさかおもちゃ病院からは差し込んである柱が接着されているので、抜けないはずだとの情報をいただきました。おそらく製造年により方法が変わったのではないかとのことでした。これであきらめが付きましたので、あっさり柱をのこぎりで切りました。写真下左がかぶとの下のケースを開いた所です。<br /><br> ピニオンが1個割れており(下左の写真で斜めに置いてあるギア)交換しました。ところが、動作は改善したものの足を地に付けるとやはり空回りします。不具合部はクラッチギアで、これが滑っているようです。油分を洗浄しましたがダメ。そこで、クラッチの当たりを強くする方法を採りました。写真下右の矢印の先がそれです。エナメル線を軸に巻き、スプリングを3分の2くらいに縮めました。これであまり滑らなくなり、地に足を付けても前進、右旋回ができるようになりました。<br /> 再発した場合は別のムシから部品取りをするしかないかもしれません。今回もまた先輩諸氏に助けられてなんとかなりました、ありがとうございました。</p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03310.jpg">[JPG画像]</a> 2016-12-23T18:21:00+09:00 アンパンマンカラーパソコンスマート  2016.12.10 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンカラーパソコンスマート  2016.12.10 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"><br> アンパンマンカラーパソコンスマートというパソコン。液晶画面が表示されないというお話しです。画面の照明は大丈夫です。接続部の故障が多いことをお話しして預かりました。<br /> 奈良おもちゃ病院のトミーマックさんが公開された資料をお持ちで、御自分でも内部を開けようと努力されたようです。おかげでシールの下のビスなどが簡単に外れ、すぐに内部にたどり着きました。<br /><br /> 故障部分は予想通り液晶と回路基板のコネクタでした。写真右の矢印の先が少し緩んでおり、指で押し込むとすぐに画面が表示されました。このコネクタは力がかかるところではなく、製造時の差し込みが甘かったのではないかと思われます。 </p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03250.jpg">[JPG画像]</a> 2016-12-10T22:24:00+09:00 音声認識ロボット キクゾー  英語が得意? 2016.11.12 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 音声認識ロボット キクゾー  英語が得意? 2016.11.12 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"><br> これも古い、TOMY1980年代製のロボット キクゾーです。ラジコンと言うより音声認識と言うところがミソで、ワイヤレスマイクの声で8種類の動作をさせることができます。電源スイッチを入れ、まず命令の音声登録をします。この登録はスイッチを切ると消えます。今のようにフラッシュメモリーに保存という機能はありません。<br /><br /> 参考記事がネットに出ていないかを調べてみますと1件ヒットしました。コウちゃんおもちゃ病院というところです。そちらはリモコン送信機の不良と、ロボットのモーターが回らないという症状だったようです。お預かりした物は送信機は正常でちゃんと音声の変調もかかっています。古い物なのでモーターかもと思ってケースを開けると、いきなりギアがバラバラっと落ちてきました。ケースで挟んで軸受けにしているタイプです。それにしてもたくさんのギアです。とんでもない量です。しかもモーターはたった1個。8種類の動きをたった1個のモーターで実現する方法は、遊星ギアです。ギアの写真で赤い矢印の先が遊星ギアの付いたドラム。黄色の矢印の先が遊星ギアです。ドラムのあちこちにいくつも付いています。ここでも、モーターの回転方向で動作が変わります。まずモーターが回るとドラムが回り、所定の場所まで行くと停止、次にモーターが逆回転します。ドラムは逆には回らないようになっていて、小さい遊星ギアが一斉に回ります。そのときに遊星ギアとかみ合っているギアが動いて所定の動作を行うというわけです。<br /><br /> しかし、最初ケースを開けたときにギアがいくつかばらばらと落ちてきたときには焦りました。何度か組み立て、また開いてを繰り返すとギアの位置も覚えてしまい、それほどでもなくなりました。それにしても機械屋さんの設計というのはすごいものです。私など電子専門から見るとモーターを増やした方が簡単に・・・と思ってしまいます。<br /><br /> 不具合はやはりモーターで、軸が固くなっていました。注油して電圧を加えると徐々に滑らかに。組み上げてテストすると、どうも不安定で、まだ接点不良などがあったり、ギア位置がおかしいのでは無いかと心配になり、またケースを開けて点検です。不安定というのは音声への反応です。いろいろやってみた結果、英語でやると案外うまくいきます。ストップ、ゴウ、ライト、レフト、アップ、ダウンという調子です。子音を強調し抑揚をはっきりさせるとそこそこ判別してくれます。</p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03200.jpg">[JPG画像]</a> 2016-12-09T10:37:00+09:00 放射発光爆進ゴジラ 2016.11.14 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 放射発光爆進ゴジラ 2016.11.14 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"><br> ゴジラのおもちゃ。オーナーさんから歩いて吠える機能を戻して欲しいとのことでした。中を見ると無線の受信部分が存在しています。ところがオーナーさんの記憶にも送信機はなく、動作の詳細も判りません。そこで、メーカーのバンダイに電話してみました。最近はメーカーの対応があまりよくないことが多いようで、期待はしていなかったのですが、ここは違いました。お客様サポートというところがあって、実に丁寧に話を聞いてくれ、ゴジラの内部のシールの様子まで詳しくお話ししました。後刻電話を頂き、これは1994年発売の「放射発光爆進ゴジラ」という名称のラジコン製品。動作は送信機から前進と、右旋回の制御ができるというもので、送信機から操作しない限りゴジラは動きませんとの回答を頂きました。<br /><br /> 最初回路部分を調べていると、奇妙なところがいっぱいあって訳がわからなくなっていたのです。院長にも見てもらっていろいろと想像はしたのですが、はっきりと回答をもらって疑問が解けました。<br /> モーターを逆回転させる回路構成があり、これがナゾでした。足の裏に車輪があり、単純に前に進む方向にだけ回る仕掛があるのに、モーターの逆回転は何をするのかということです。答えは右旋回。モーターの逆回転では右足の車輪を完全に回らないようにし、左足を進めると右に旋回するというわけです。<br /><br /> 送信機が無いので、マイコンを組み込んで自律的に動くことを計画しました。30秒ほど歩いて、10秒ほど右に回りまた歩くという計画です。骨格のゴジラでのテストはうまくいき、皮をかぶせました。ところが、右旋回の途中で動作が重くなってモーターが止まってしまいます。右足の車輪を止めるとかなりの負荷がかかるようです。しかたないので、この機能はあきらめ、前進だけにしました。<br /> 上の写真は修理が完了して歩きながら咆哮し背びれも光っているところです。下の写真はゴジラの骨格です。</p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03150.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03151.jpg">[JPG画像]</a> 2016-12-08T17:28:00+09:00 ドラえもんザロボット 再入院  2016.10.27 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ドラえもんザロボット 再入院  2016.10.27 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ドラえもんザロボットが再入院です。また音が出なくなったそうです。前回、中のビスを切っていますので、今回は接着した頭部をカッターで切り離しました。スピーカーを点検するとやはり断線しています。別のスピーカーを試しに接続すると正常に音が出ました。これなら楽になおります。<br /> しかし、ちょっとまてよ、どうしてこんなにスピーカーが壊れるのだろうと考えました。スピーカーにかかる電圧を測定すると、直流成分の漏れは特にありませんでしたが、電圧が結構高い。2Vは出ています。スピーカーには8Ω、0.25Wと書いてあります。2Vですと0.5Wということになり、連続するとちょっときついのでしょう。当たり外れで、弱いスピーカーならじきに壊れるということだったのかもしれません。<br /> 今回は少し大きめのスピーカーを付けて、さらに直列に保護用に抵抗を入れておきました。これでたぶん大丈夫でしょう。また接着剤で頭部を固定して完了しました。下の丸いのが今回取り外したスピーカーです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03100.jpg">[JPG画像]</a> 2016-10-27T22:29:00+09:00 アンパンマンパソコン  2016.10.8 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンパソコン  2016.10.8 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> アンパンマンパソコンのキーがいくつか効かないということで、入院。電源キーも効かないので、電池を入れるとオープニングメッセージが出て、それきりです。10分ほどすると時間切れで電源が切れます。<br /><br /> 外観を見ますとすぐに電池ボックスの異状に気づきました。ケースから取り出したのが右上の写真です。電池の液漏れで極板が全部腐食されています。切れてはいませんが、電源の線も中が真っ黒に錆びています。原因はこれかと、極板を全部替えました。しかし、状況は変わらず、キーが応答しません。全部のキーがダメなようです。画面は表示されていて、音も鳴るので、ICは生きていそうです。 <br /><br /> こうなるとフレキシブル基板の接点付近が怪しいと思い、見てみましたが正常。たどり着いたのがフレキシブル基板(フィルム基板)の線切れです。メインの基板との接点付近は良さそうなので、その先の屈曲部分を調べるとたくさん切れています。目では確認できませんが、テスターでの導通がないのです。ルーペで見ると、どうも導電性インクの厚みが足りないようで、すけすけです。それで、条件の悪い屈曲部で内部断線を起こしているようです。<br /> 仕方ないので、そこを迂回して極細のポリウレタン線でつなぎました。フィルム基板には半田付けはできませんので、保護印刷の一部を削って露出させ、線を導電性接着剤(wire glue)で固定しました。wire glueは最初液体ですが、乾くとカーボンの接触度が増すようで、導通がよくなります。合計11箇所のバイパス手術となりました。一応別の接着剤で覆って保護しましたが、ぽろっと取れたら終わりです。もう少し確実な方法があれば良いのですが、フレキシブルは扱いにくいものです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03050.jpg">[JPG画像]</a> 2016-10-22T00:20:00+09:00 アンパンマンレジスタ 再   2016.10.5 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンレジスタ 再   2016.10.5 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> しばらく前に修理したアンパンマンレジスタの再入院です。<br /> 今回は電池の液漏れでした、腐食が進んで電池BOXの半田付け部で線がちぎれています。周辺を清掃して配線をし直しました。外した線の被覆をむいてみますとみごとに全体に錆が回って真っ黒です。基板のハンダでそれ以上の拡散は止まったようです。<br /><br /> 外部の読み取り子機のコードもぼろぼろでした。これも交換しました。今回はこの線の事を報告します。<br /> コードは親機と、子機の付け根で被覆が割れて中の8本の細い線が丸見えになっていました。ケーブルの被覆が劣化して割れているようです。これは交換するしかないと、同じくらいの太さの通信用ケーブルで交換しました。交換作業で基板の部分はさわりたくなかったので、本体の付け根付近で線を切って中継接続しました。そのときにハンダするために被覆をはがすと余り見かけない芯線が出て来ました。リッツ線です(高価です)。イヤホンのコードなどによく使われている線です。赤矢印の先の拡大写真を見て下さい。樹脂の芯に銅の薄い箔を巻き付けた構造で、さらにこれを3本よりにして1本にまとめています。きわめて曲げに強いので、外部の被覆が割れても芯線が切れることは少ないでしょう。修理する必要もなかったかもしれません。見かけは悪いですが。<br /> ということで、外部被覆と、内部導体のスペックのあまりのアンバランスに驚いた一件でした。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/03000.jpg">[JPG画像]</a> 2016-12-25T16:31:00+09:00 Pino 2016.9.10 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi Pino 2016.9.10 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> Pinoというロボットです。今は亡きツクダオリジナル製だそうで、初めて見ました。丁寧に保管されていて、紙箱や取説もあります。説明書を読むと、遊んでやると3段階に成長するという仕掛けで、かなり複雑な動きをするようです。当然センサーがいっぱい付いています。音、光、赤外線、両手のスイッチ、頭のスイッチと6種類のセンサーで外部の状況を捉えるのです。<br /><br /> 持ち込まれたときは反応しないと言うことでした。電池を入れるとモーターが回っている音がしますが、動きません。カバーをどんどん外していくと、胴体内のギアボックスにあるモータからプーリーとゴムベルトでギアを駆動しているのが見えます。まずゴムが緩んで滑っています。しかし、その先も空回りしているようです。ということはギアボックス内のピニオンギアの割れかと見当を付けて分解しました。案の定割れています。10Tの山道ドライブ用ピニオンで入れ替えました。直径22mmのベルトを院長から頂戴して交換しました。快調に動きます。<br /><br /> 次は腰の部分のギアボックスです。ここも同じ状況で、ベルトとピニオンギアがダメです。しかし、ベルトは少しましなようなので、滑り止めに松ヤニを塗ってそのままとしました。そのときにギアボックス内に見慣れないギアがありました。写真の赤矢印の先です。遊星ギアのようです。よく見るとモーターの回転方向で全く違う動作をさせていることがわかりました。右回転の時は足を動かすギアにかみ合い、歩きます。左回転になると別のギアにかみ合って腰を振るのです。<br /><br /> これを駆動するHブリッジ回路が故障です(水色矢印)。基板を外して調べるとトランジスタ6個の普通のHブリッジ回路なのになにか変です。トランジスタは8850と8550で、普通に見かける物です。どう見ても変なのであちこちの情報を漁るとありました。8550といってもS8550、SS8550ではなく、UTCのHE8550、HE8850はピン配置が違うのです。前者は足を手前にして右からCBEの順。ところが後者はBCEの順で、2SC1815などと同じなのです(写真4枚目)。この基板にはこれが混在していてきわめてややこしいことになっていました。しかし、結果はトランジスタの半田付けの不良と判明し.修理して動き出しました。ところが、これ以後テスト中にモータの配線を短絡させてしまい、Hブリッジ回路を壊すという二次故障となりました。その後壊れたトランジスタを取り替えてやっと復旧しました。そのほか手のタクトスイッチの交換も終わりました。ゆっくりやったので、二週間かかりました。<br /><br />取説です</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02950.jpg">[JPG画像]</a> 2017-02-24T20:34:00+09:00 クレーンゲーム  2016.8.28 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi クレーンゲーム  2016.8.28 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 今回お預かりしたクレーンゲームはまだ新しいものです。バケットを降ろすときに開いたままでは無く、閉じてしまうと言う症状。中を開けて見ました。3枚目の写真に水色の矢印で指しているのがバケットを開くためのブレーキです。歯車(ギアではなく三角の歯車)にバネ状の刃が食い込んでいます。今回はこれが緩んでいてバケットの重さを支えきれずに落ちてしまっていました。そのために閉じてしまうのです。<br /> まず、この歯を固定するために2枚目の写真の緑の矢印のように刃にゴムを貼り付けて、上からかぶせるケースにしっかり当たるようにしました。しかしテストするとこれでもまだ不足です。そこで、3枚目の写真の赤矢印の様に薄い紙を刃の後ろに挟んで、刃の当たりを強くしました。今度はしっかりブレーキがかかって落ちません。<br /> しかし買ったときからこんな状態だったのでしょうか???。全部納めてテストしました、快調です。 <br /> ところで、いままでのクレーンゲームに見られなかったものが付いていました。4枚目の写真の青矢印の先。これ、実はモーターの次のギアに噛んでいましてモーターが動くとこの車もがんがん回っています。なにかの具合で動かなくなったときに手で回して外部から正常な位置に持って行くためのものだそうです。当然モーターの数と同じく3個ありまして、向こう側と下側にも付いています。今回の修理でもモーターを無理に回さなくてもこの車を指で回せばテストできますので便利でした。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02900.jpg">[JPG画像]</a> 2016-08-29T23:19:00+09:00 ボクシングロボ ラジコン    2016.8.13 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ボクシングロボ ラジコン    2016.8.13 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ラジコンのボクシングロボット。胸にパンチを浴びると首が吹っ飛んで動作が停止するというものだそうです。最低2台で戦わせる想定です。ラジコンが効かないということですが、100均アンプのセンサーでは送信機は正常のもよう。<br /> 受信機は普通の超再生と、RX2Bを使った回路です。トランジスタの電圧は普通の状態で、電流が流れています。オシロで見てみるとどうもクエンチング発振をしていない模様です。<br /> 出力側のバイパスコンデンサを別に付けても同じ。エミッタ側のクエンチング時定数のコンデンサを並列に別付けしたところ発振し始めました。送信機を操作するとちゃんと制御できます。コンデンサの不良のようです。チップコンデンサの手持ちが無く、マイラーフィルムの3300PFを付けて修理完了としました。やはり他の部品と比べて巨大に見えます。<br /><br /> 実はこれを調べ始めたときに、受信制御ICのRX2Bに電源電圧が来ていないことに気づきました。これが原因かと思ったらそうではなく、首が吹っ飛んだらRX2Bの電源を切ることで動作を停止しているのです。やむなく、テスト中は輪ゴムでしばって首が飛ばないようにしました。</p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02850.jpg">[JPG画像]</a> 2016-08-29T23:33:00+09:00 カシオ キーボード SA-1   2016.7.24 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi カシオ キーボード SA-1   2016.7.24 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> カシオのキーボードSA-1。電源スイッチを入れても反応無しとのこと。今回の報告は修理のことより、キーボードの造りについてです。<br /> キーボードはアンパンマンを初めとしていくつか修理しました。そのほとんどがCOB(チップオンボード)といって、ICを基板に直接貼り付けたもので、ここが故障するとほぼ悲観的でした。キーボード内部はややこしい接続がいっぱいで、へたに曲げると線が切れたりします。カシオのキーボードはそういった予想を完全に裏切る造りになっています。<br /><br />1.基板にコネクタがない。唯一外部との配線接続はスピーカーで、直接結線しています。そのほかは電源スイッチや、電池の極板まで基板上にあって、余計な接続箇所がほぼないのです。<br /><br />2.基板の固定が基板両端に引っかかっている爪だけ(左側下の写真の両端を参照)。もちろんそれだけではなく、裏蓋をしてそこからビス留めはあります。つまり裏蓋を外した時点で固定は爪だけということです。<br /><br />3.COBではなく、モールドされた個別のICを使っている。これは古い設計なので、今後こうなるという物では無く昔はよかったという話。<br /><br /> とにかく修理サイドからするとありがたい機械でした。特に、ICが2個あるので、そのデーターシートをネット上で探しますと、なんとキーボードの回路図そのものが出て来ました。2個のICの内大きい方のはデーターシートは見つかりません。Okiの製品ですが、海外でも探している人がいました。小さい方はスピーカーアンプと電源制御が入ったICです。調査の結果、故障は電源が入らないのというもので、小さい方のICの制御ピンへの配線不良でした。右側の写真で赤い○で囲った部分が電源スイッチの配線で、ジャンパーの部分です。ジャンパーはワイヤでは無く、導電性の塗料で、キー接点の配線などと同じ要領で作られています。そこで、別線で迂回の配線を施したところ正常になりました。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02800.jpg">[JPG画像]</a> 2016-07-27T00:37:00+09:00 バケットカー  ピニオン割れ   2016.7.8 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi バケットカー  ピニオン割れ   2016.7.8 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> TOY STATE社のバケットカーです。ラジコンではなく、有線リモコンで動かします。バケットが上下しないとのことで、分解しますと、ジュラコン製のピニオンギアが割れて動きが伝わっていないことがわかりました。モーターの軸に付いているピニオンでは無く、減速ギアの最後についていて、バケットについているラックギアに当たっている部分です。<br /> 我々はモーター用のピニオンギア交換には、おもちゃ病院で数種類持っているものを使います。しかしこれはすこし様子が違います。普通よく使うのが0.5モジュール(ギア外経mmを、歯数+2で割った数字。同じモジュールならギアの大きさが違っても歯の大きさが同じなのでかみ合う)です。ところが、このギアは0.8モジュールの10枚歯で、手持ちはもちろん、ネットで検索してもあまり出て来ません(金属製の部品で高価なものはあるようです)。写真のギアで、右側の大きいギアが0.5モジュールです。歯が小さいのがわかります。<br /> 他所のおもちゃ病院の達人はギアの自作までこなしておられますが、私にはそこまでのスキルもツールもなく、割れたギアの温存を模索することに。ギアが割れて滑っているので割れた部分が開かないように糸で縛ることを考えました。相手のギアが薄いギアなら、ピニオンの周囲に糸を巻くということができそうですが、相手はラックギアなのでピニオンの全面が当たります。そこでギアの歯に絡ませてみました。最初はナイロンテグス。4号で結構強いと思いましたが、全然ダメでした。少し伸びるのです。いろいろ探して極細のステンレスワイヤをほどいて構成の一部を取り出して縛ってみました。ワイヤはほどけないようにエポキシで固めました。<br /> うまく動きます。しかし、いずれこのギアの別の箇所が割れた時はどうしようもないでしょう。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02750.jpg">[JPG画像]</a> 2016-07-23T22:45:00+09:00 ミステリー トーマス   2016.7.9 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ミステリー トーマス   2016.7.9 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 写真は機関車トーマスです。プラレールでは無くもう少し大きなもので、床を走り回るトーマスです。裏側には円盤に付いた車輪が回り、方向を変えます。走り回ってものにぶつかるとバックして、方向を変えてまた走るというよくできたしかけです。<br /> 今回の修理は内部のギアの空回りで、最初ピニオン割れかと思いましたが、そうではなく当たりが弱かったようです。調整して調子よく走るようになりました。それより、報告書を書くときにはたとこまりました。こういう機構の名前をいままで知らなかったのです。まあ、ちょっと調べたらすぐに出て来ました。この機構は「ミステリーアクション」とか「ミステリー走行」というそうです。名前さえあれば、困ることはありません。車体の下でくるくる回って、方向を変える例のやつ・・・。 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02700.jpg">[JPG画像]</a> 2016-07-15T00:12:00+09:00 アンパンマン タッチであいうえお教室キッズタブレット 2016.6.11 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマン タッチであいうえお教室キッズタブレット 2016.6.11 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"><br /> 長い名前のおもちゃです。タブレットで、文字の部分をタッチすると発音したり、楽器になったり、いろいろと遊べる知育おもちゃです。上から4行めの え 行が動作しないということで持ち込まれました。見るのは初めてのおもちゃですが、この手のは、行と列の交差部分のタッチを検出するのが普通です。開いてみるとフィルムに導電性塗料を印刷した構造です。<br /><br /> ただし、前に修理したことがある、2枚のフィルムが押された部分で接触するという構造ではなく、静電容量の変化を検出するタイプのようです。フィルムはおそらく3枚重ねで、真ん中のフィルムの両面にパターンが印刷されていて、さらに保護のフィルムで挟み込むという感じです。<br /><br /> 原因はすぐにわかりました。写真下、左側にある2カ所のへこみです。上側のへこみ(矢印)にあたる配線が え 行の検出ラインです。この写真はタブレットを開いて居る状態でして、もともとフィルムが写真の右側にかぶさっている状態でした。赤い矢印の先のオレンジ色のプラスチックの部品に突起が有り、フィルムに当たっていたのです。2カ所ありますが、下側のは幸い影響していませんでした。<br /><br /> 補修はフィルムの付け根のところのコネクタから直接細い線を延ばして、 え行の部分に貼り付けた銅箔に接続します(上の写真右)。実はこの方法はネットで探してすぐに見つかりました。奈良のおもちゃ病院の修理事例をそのまま使わせて頂きました。スムーズに動作します。<br /><br /> 奈良のおもちゃ病院でも同じく え行がダメになったということで、完全にメーカーの設計ミスです。念のために突起をすこし削っておきました。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02650.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02651.jpg">[JPG画像]</a> 2016-06-17T22:37:00+09:00 ベッドメリー 音も作った  2016.4.9 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ベッドメリー 音も作った  2016.4.9 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ベッドメリーです。子供が生まれて、上の子のときに使ったベッドメリーを使おうと思ったら動かないし、音も出ない、光らないという状況とおっしゃってお持ち頂きました。調べてみましたが、COB(チップオンボード)のICが全く反応しない。基板の腐食による断線とかも見当たらず、お手上げです。持ち主にお話しして光る部分と、回転する部分は何とかしますが、音はちょっと無理ですと、あきらめてもらいました。<br /><br /> 持ち帰ってマイコンICで制御部を作り、3色のLEDによる色の変化を徐々に行う制御をしました(右側の写真で別付けの基板上の大きい方のIC)。なかなかきれいです。徐々に変化させるというのは、PWMという機能でパルスの幅を変えることで電流の平均値を制御しています。<br /><br /> こうしたことをしていて、以前から気になっていたサイトの記事を読み直しました。やはり音楽を何とかしたいと思ったのです。実験にとりかかりました。そのサイトは「ELMWaveTable電子オルゴール」で検索すると見ることができます。ここにはプログラムのみならずサンプルも掲示されていて、これがすごくいいのです。<br /><br /> 時間がかかりましたが、めどが付いたので持ち主にもう少し費用を掛けても良いということで了解を頂き、製作しました。右側の写真で白丸の付いた小さい方のICです。オルゴールの感じの音が、きれいです。曲を入れるのはほんとうに苦労しました。midiを楽譜にし、プログラムに合うようにデータとして入力、変換していきます。やっと8曲入りました。まだ半分しかICのメモリ領域を使っていませんが、これ以上はちょっとつらい。曲は私の好みで日本の唱歌ばっかりです。<br /><br /> MP3を貼付します。mpeg4動画となっていますが、中身はMP3で画像はありません。聞いてみて下さい。家人いわく、「古い曲やねー」。古いけど名曲です。<br /> 今回もまた、ネットに情報を公表してくれた達人のおかげです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02600.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02601.mp4">[MPEG4動画]</a> 2016-04-29T09:49:00+09:00 独楽 に加速度センサー  2016.2.28 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 独楽 に加速度センサー  2016.2.28 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> これはコマです。上部のハンドルを回してねじを巻き、リリースするとハンドルからコマが外れて、回るしかけです。回ると内部にある加速度(遠心力)センサーが働いて電流が流れ、LEDがぴかぴか光ります。その反対側にはなんとレーザーダイオードが付いていて、回りに赤い光のビームをまき散らします。ビームは見えませんが周辺の壁や、物に当たって赤い光跡が走ります。<br /> 写真右の矢印の先がそのセンサーです。スプリングがケースに入っていて、遠心力がかかると周辺に当たって、電流がながれると言う仕掛けです。レーザーはこどものおもちゃとしては危険な物ですが、回転しない限り光らないのでそれが安全策ということなのでしょう。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02550.jpg">[JPG画像]</a> 2016-03-11T16:27:00+09:00 アンパンマンマジカルシロホン  2016.2.13 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンマジカルシロホン  2016.2.13 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> マジカルシロホンというのは、たたいて電子音を出す仕掛けで、音板の裏に貼り付けてある圧電素子(ピエゾセンサー)がたたかれたことを検出して電子音を出します。数字のちょうど裏側に直径2cmのセンサーを貼り付けてあります。古くなるとこれが壊れたり線が外れたりします。センサーの周辺は金属なのでしっかりしていますが、中央はセラミックに金属を蒸着した構造できわめてもろく、はがれやすくなっています。<br /> これをたたいて音を出すので、まあ、壊しにかかっているようなものです。ハンダがはがれたものは少し離れた場所に付け直すとなんとか性能が戻りますが、セラミックが割れて半分ほどになっているのは感度そのものが低下しています。強くたたかないと音が出ません。たまたま大阪に行く用があり、ついでに日本橋で探すといろいろ見つかりました。写真の円形の部品が圧電素子です。買ってきたのは左から@20円、@30円、@60円と3種類。@30円はさびて黒くなっていますが、すこし磨けば大丈夫。@60円のはきれいで蒸着した金属(たぶん銀?)が錆びていません。性能はいずれも良好でした。@20円のがとりわけ高感度でこれは掘り出し物です。<br /> さて感度の悪いところを交換します。 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02500.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02501.jpg">[JPG画像]</a> 2016-02-22T22:54:00+09:00 CCPトヨタランドクルーザーダカールラリー2013  2016.1.24 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi CCPトヨタランドクルーザーダカールラリー2013  2016.1.24 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ラジコン4輪駆動車です。後退はするが前進しないというお話しなので、受信制御部は生きていて、モーター駆動のあたりが故障と思われます・・と簡単に考えていました。Hブリッジのトランジスタをチェックすれば・・・ない。代わりにICが付いている(写真右の矢印部)。<br /> そこで、いつもお世話になっているおもちゃ病院新津(http://sejii.blog.fc2.com/blog-entry-255.html)のブログから頂いて資料に閉じてあったのを探すと、どんぴしゃの回路図がありました。それによるとICはMOSFETが2個(P型、N型)入ったものでした。<br /> 後進はするということから信号を追いかけると、ICの右半分が壊れていることがわかりました。そこで、壊れた部分の足をカッターで基板から切り離して、代わりにFETとダイオードを外付けしたところ前進もするようになりました。<br /> 驚いたのは、ICの半分が壊れたということです。各社のデータシートを見ると、個別の半導体2個を1個のパッケージに封入したとうたっているものもあります。これもそういう仕様で半分は生き残っているということかもしれません。<br /> 回路図が無ければどれだけ苦労したか、この場合はICということであきらめていたかもしれません。貴重な資料の公開、いつもありがとうございます。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02450.jpg">[JPG画像]</a> 2016-02-22T20:45:00+09:00 アンパンマンことば図鑑DX 完敗 2015.1.8 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンことば図鑑DX 完敗 2015.1.8 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 送って頂いたことば図鑑のペンですが、電源ランプが点灯せず、反応無しという状態。開いてみました(写真下)。昇圧はしていて、3.6Vほど出ています。画像処理のICに接続されている水晶は16MHzで、ちゃんと発振しています。ところが、そのほかの部分は3.6Vか、0Vの直流状態で反応無し。いろいろ試してみましたが、今の技量では故障原因もわからず完敗です。一応、状態の記録として各部の電圧などを記録し、写真もとりました。ところが、その後持ち主から部品取りに提供してあげようとのうれしいお言葉をいただきました。このおもちゃはけっこう持ち込まれることがあるので、これは助かります。<br /> しかしまた勝率が下がってしまった。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02400.jpg">[JPG画像]</a> 2016-01-09T17:07:00+09:00 LeapFrog sipn&sing alphabet zoo 2015.12.12 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi LeapFrog sipn&sing alphabet zoo 2015.12.12 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> リープフロッグというアメリカ?のメーカーが出しているスピン アンド シング アルファベット ズー という長い名前のおもちゃです。ドラムみたいな所を手で回転させると、止まったところのアルファベットに応じた動物の名前を言ったり、歌を歌ったりする知育おもちゃです。もちろん英語のネイティブの発音です。<br /> 所々で鳴らないという症状です。接点の接触不良くらいかと軽く考えていました。裏面を開けて見ましたが、接点にたどり着けません。いろいろ見た結果、どうもドラムの横を開かないとだめのようなのです。ついにあきらめて、ドクターO(オー)に相談、しばらく診てもらうことにしました。しかし、できたという連絡が無いまま今日の開院日を向かえました。<br /> さらにみんなで見てみましたが、どうしても開け方が判らない。まさかドラえもんロボットみたいに切るわけにもいきません。完全に壊れてしまった訳ではないので、持ち主にお話ししてそのまま使ってもらうことにしました。<br /> 今回は完敗です。もしどなたか、開き方をご存じでしたら是非ご教授ください。<br /> 写真は全体(左)と底を開いているところ(右)です。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02350.jpg">[JPG画像]</a> 2015-12-27T22:30:00+09:00 修理ツール アンプ   2015.11.26 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 修理ツール アンプ   2015.11.26 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 以前おもちゃ病院のホームページをあちこち見ていたときに見かけたのがこれ。これは便利そうと思い、作ってみました。小型のアンプに電源表示のLEDとスピーカーも付けました。今回TVゲームの修理で便利に使いました。私の室内にはTVがないので、音だけで動作を見ながら作業するのです。音はそちらに目を向けなくても聞こえるので便利なのです。<br> スピーカーもアンプも100均製品、テスト棒は日本橋で100円。占めて300円也。<br> この書き込みを作るのに再確認したら、なんとドラえもんロボットの修理法でお世話になったあの、おもちゃ病院新津(新潟)のホームページでした。感謝。<br>http://sejii.blog.fc2.com/blog-entry-362.html <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02300.jpg">[JPG画像]</a> 2015-12-27T22:27:00+09:00 ドラえもんTVゲーム  2015.11.22 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ドラえもんTVゲーム  2015.11.22 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> この日3台お預かりした内の1台がこのゲーム。普通ゲーム類は修理できないのですが、これはおもちゃの部類と言うことで引き受けました。<br> タッチキーボードの動作不良のようで、スタート時点の名前を入れるところから進みません。キーボードを貼り付けてある両面テープをドライヤーで暖めて、ゆっくり引っ張るとはがれました。黒いのはカーボンで、ここに電極を印刷したフィルムを押しつけて操作しています。<br> よく見ると端っこのほうのパターンに黒い筋が付いています(右上の写真中央付近)。このため、電極が常時導通状態になっていました。なにか上から強く押しつけたのでしょう、下のカーボンが一部はがれてパターンに付着したようです。アルコールで掃除すると導通は無くなり、全体の動作も正常になりました。<br> 複雑なゲーム機の動作を全部確認することは不可能ですので、簡単な動作確認をして修理完了とします。<br> ゲーム機の修理を引き受けないのは動作確認がまずできないからです。こういったおもちゃなら、想像であるていど動作確認できます。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02250.jpg">[JPG画像]</a> 2015-12-27T22:28:00+09:00 ナノファルコンα (赤外線リモコンヘリ) 2015.11.22 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ナノファルコンα (赤外線リモコンヘリ) 2015.11.22  <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 定例の開院日にお預かりしたヘリです。小さい。本当に小さい。ナノという名称は伊達じゃないというわけです。横の五〇〇円玉と比較してみて下さい。<br> 故障はコントローラの方で、電源スイッチの具合が悪いということです。接点がおかしそうなのでさっさと予備品と交換しました。うまく動きます。動作テストではブーンと言う音を出してすごい早さでメインローターが回ります。でも壊すのが怖いので飛ぶまではやっていません。<br> 当日に時間があればその場でお返しできたのですが、この日はドクターの出席者がたまたま少なく、手一杯でお預かりして入院ということになったのでした。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02200.jpg">[JPG画像]</a> 2015-12-27T22:28:00+09:00 ドラえもんザロボット DTR-01B 2015.11.22 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ドラえもんザロボット DTR-01B 2015.11.22 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"><br> しばらく間が空いてしまいました。決してサボっていたわけではないのですが。<br> <br> 今回は修理依頼で送っていただきました、ドラえもんザロボット。オーナーさんはすでにいろいろとお調べになっていて、たぶんこれと同じ症状なので、スピーカーの故障ではないかとの予想を付けてのご依頼でした。その参考のホームページが http://plaza.rakuten.co.jp/sejii/diary/201402170000/ これ。すごい内容でして、きわめて詳細な修理手順を記録して公開してくれていたのです。ありがたくそのまま指示に沿って作業を進めましたらなんとか問題のスピーカーにたどり着きました。なるほど断線しています。同じ直径のものと交換したらしゃべるしゃべる。あとは元に戻すだけです。<br> <br> 頭を鋸で切っていますのでどうしても隙間は開くわ、傷も付くわという作業になりました。お許し下さい。<br> <br> 写真は上から順に頭を鋸で切っている途中。やっと切断完了で2つに分離したところ。故障したスピーカーを交換したところ。修理が完了してしゃべっているザロボットです。<br><br> ブログで情報公開して下さったおもちゃ病院新津(新潟)のse-jii さんありがとうございました。 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02150.jpg">[JPG画像]</a> 2015-11-30T19:59:00+09:00 アンパンマンレジスタ   2015.7.11 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンレジスタ   2015.7.11  <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 遠方から修理に送って頂いたものです。全く動作しないということで、内部を調べたところクロック発振用の水晶モジュールが壊れているようで、クロックパルスが出ていません。<br>水晶は時計用の、円筒型ケースに入った32.768Khzのものです。この数字はディジタル回路をさわった人はおなじみの数字なのですが、2でどんどん割っていくと1という数字になります。時計はこれを1秒としてモータを駆動しています。<br /><br> 手持ちの部品でこんなのは無かったので、いつものマイコンのICで作ることにしました。適当にプログラムして発生したパルスの周波数を測って近い値に合わせるといういい加減な方式です。きっちりした数字にはならず、約33Khzになりました。レジスタのICにこれを注入すると、ちゃんとしゃべり始めましたのでひと安心。パルスの周波数誤差が気になりますが、時計機能は入ってないようなのでそのままにしました。送料が無駄にならなくてよかった。<br /><br /><br> (写真の矢印の先にあるのは外した水晶モジュール。その右下が8ピンのマイコンIC。裏返して、接着剤で止めています)</p><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02100.jpg">[JPG画像]</a> 2015-07-16T15:30:00+09:00 血液パック(献血ネタです) http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 血液パック(献血ネタです) <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"><br> おもちゃネタがずいぶん途切れていまして、三度目の献血ネタです。<br /><br> 先日例によって今年前半の献血に行きました。いままで、問診票は紙のマークシートだったのが、タブレットの画面をタッチペンで押していく方式になっていました。医師の診察と血液検査は同じです。いよいよ採血台に乗って待っていると、看護師さんが血液パックを取り出しました。パックは写真のような半透明のプラスチック製の袋で、チューブが付いています(これは献血用のものとは違います。単なるイメージ写真です)。<br /><br> これまでと違うのは袋がえらくたくさん重なっています。4〜5枚重ねのようでした。今回は400CCだけのはず、まさか2000CCの袋か?さっそく聞いてみました。「ご安心を、この一番上の1枚だけですよ」というお答え。では、あとのたくさんの袋はなんでしょうか。実は採血後、袋から袋に移動させて、その間にあるフィルタを通して、白血球を取り除くのだそうです。そのフィルタとは、1辺が約10cm、厚さ5mmくらいの正方形をした透明のプラスチックで、二箇所のスミからチューブが伸びて、袋につながっています。なかなか複雑なしかけでした。<br /><br> 看護師さんは、これの扱いをミスって器具を廃棄しなければならなくなったりすると、「高いんやぞ」とけっこう怒られます、とのことでした。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02050.jpg">[JPG画像]</a> 2015-06-11T09:05:00+09:00 アンパンマンふりかけ (おもちゃネタではありません)2015.1.9 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンふりかけ (おもちゃネタではありません)2015.1.9 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> ご飯にかけて食べる、ふりかけです。なんでもアンパンマンなのは驚きませんでしたが、中を見てびっくり。アンパンマンの顔がそのままいくつも入っています。ご飯にのっかるアンパンマンです。かまぼこ味だそうです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/02000.jpg">[JPG画像]</a> 2015-01-09T15:43:00+09:00 ピギーコック 達人ドクターH氏がみごと復旧 2014.12.23 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ピギーコック 達人ドクターH氏がみごと復旧 2014.12.23 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> このおもちゃは、その昔ブリキ製だった物の復刻として3000個限定で発売されたそうです。豚のコックさんが目玉焼きを上手にひっくり返すという趣向です。今は電池でモーターを回していますが、昔のはたぶんゼンマイだったのでしょう。<br /> 今回の症状はフライパンの目玉焼きが裏返らないということでした。じっくり眺めて腕を動かすカムが当たる部分の欠落を発見したのですが、補修してもぜんぜんひっくり返りません。さっぱり判らないので、研究会の時に達人ドクターのH氏にお願いしました。<br /> その結果、私が想像したよりもっと大きく部品があってそれが欠けたと思われるということでした。そしてHドクターが補修後、動作を記録したのが、この動画です。<br /> みごとに目玉焼きがひっくり返っています。すばらしい動きです。<br /><br /></p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01950.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01951.wmv">[WMV動画]</a> 2014-12-25T23:36:00+09:00 サンタ人形  2014.12.23 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi サンタ人形  2014.12.23 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> このサンタ人形は数年前にコカコーラの付録として付いていた、光りが点滅するサンタさんです。コイン電池が切れたら終わりという仕様でしたが、もったいないので外部電源をつないでいままで使っていました。ところが、今年1個のサンタさんが光らなくなりました。調べるとLEDの不良か、それともLED内蔵の点滅回路の不良かで光り方がごく弱くなっていました。修理は交換しかないので、3個ともLEDを交換して点滅回路を追加しました。<br /><br /> 点滅というと昔のエンジニアは555という名称のICを思い出します。タイマのICで昔はよく使いました。今回はおなじみのマイコンICです。8ピンなので、555と同じ形状。しかも555のように抵抗とコンデンサで動作時間を設定するという必要もありません。写真にあるように外付け部品は無しです。しかも1個のマイコンICで出力が5個取れるので、本当は5個のサンタさんを駆動できます。私が持っていないだけです。<br /><br /> 点滅タイミングや、速度などはプログラムで設定できます。一斉に点滅するのではおもしろくないので、微妙にタイミングを変えると、3個の点滅がばらばらになります。1個50円のICですが、実に強力です。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01900.jpg">[JPG画像]</a> 2014-12-23T09:34:00+09:00 品質向上なったアンパンマンキーボード 2014.11.30 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 品質向上なったアンパンマンキーボード 2014.11.30 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 11月最後の日は県立体育館で「学びの日」と称する催しがあり、おもちゃ病院も出張診療しました。毎年たくさんの人が訪れますし、おもちゃの修理依頼も多いので楽しみな日です。<br /> 写真は時間がかかりそうで入院ということでお預かりした、アンパンマンキーボードです。この機種はほんとに人気があるロングランのおもちゃで、これまでたくさんのバージョンが出ています。しかし故障が多いのも確かで、よくある故障は中心のIC固定部分です。電子回路は紙フェノール(ベークライト)という材料の板に薄い銅箔で配線しています。これにICをハンダ付けしてその上に樹脂を流して固めるというのが従来の方法でした。この板は安いのですが、水分の吸収や、周囲の温度変化でICが取れやすいのです。こうなるとおもちゃ病院の手には負えません。メーカーに出してもほぼ修理できないでしょう。<br /> ところが、このバージョンを見て驚きました。下の写真の中央当たりに黒い丸があります。これが樹脂で固めたICですが、この部分だけ一辺3cmくらいのガラスエポキシ基板になっていて、それが大きなベークライトの基板に乗っかっています。これなら大事な部分は故障率が格段に低くなります。実際今回の故障もIC部分では無く、それより先のアンプとスピーカーの間の配線でした。<br /> これからはアンパンマンのキーボードは直る確率がぐっと上がるでしょう。 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01850.jpg">[JPG画像]</a> 2014-12-01T23:56:00+09:00 トイレネタ (おもちゃとは関係ありませんが) 2014.11.24 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi トイレネタ (おもちゃとは関係ありませんが) 2014.11.24 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 3連休の最終日、好天続きで家に居るのはもったいないと、家内と外出。近くの九度山町にある慈尊院へ。そしてその横を通っている高野へ続く町石道をすこし歩こうということになり、登り始めました。山はすっかり紅葉してきれいです。途中で小さなお寺がありまして、覗いてみました。お昼時で家族づれの方が山内のベンチでお弁当を食べていました。のどかな光景でした。このお寺の石段の下に、公衆トイレと看板がついているきれいな外観のトイレがありました。その壁にパネルがはってあります。金属の銘板で「多目的トイレ」とあります。<br /><br> 思わず、本来の目的以外にどう使うのか考えてしまいました。うーん。<br /><br> 帰宅後調べてみたら、車いすが入れるなどの配慮がされているトイレと言うことらしいですが、ネーミングがねえ。</p> 2014-11-24T19:51:00+09:00 スピニングボール  2014.11.8 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi スピニングボール  2014.11.8 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px"><br/> 遠方岩出市からおいで頂きました。スピニングボールという名前?中央の円盤が回ってボールを穴に押し出します。しばらくすると右奥の円筒から飛び出てきて、赤いらせんを降りてくるというしかけです。<br/> こどもが上に乗ってしまって円盤が回らなくなったというお話し。故障はケースの中にある制御回路で、モーター制御の配線が導通していませんでした。その他は特に故障はなく、音楽やおしゃべりもするし、スイッチを押したときの反応も正常。円盤が回らないと、ボールを跳ね上げる機構も動かないのです。ここはバイパス線をつないでOK。ちゃんと動くようになりました。<br/><br/> このおもちゃはKidsⅡというメーカーの製品で、基板の材料はおもちゃに良くあるベーク基板では無く、ガラスエポキシです。たぶんケースに固定されているので、ケースがたわんだときにストレスがかかって配線の一部がクラックを起こしたなどがあるのかもしれません。目視ではわかりませんでした。基板が高級なので、よくあるIC部分の故障は起こりにくいようです。ほかにも、ビスがきれいなメッキ仕上げ、筐体のプラスチックの厚さ、ケース上下の嵌合部の作り、発生音の質、さらに配線の固定など作りがすごく丁寧なのです。高級おもちゃです。<br/><br/> 難点は、カナダ向けの製品でしゃべる言葉が総て英語ということくらい。電源スイッチに学習モードがあり、「Let's lern」としゃべります。知育おもちゃです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01750.jpg">[JPG画像]</a> 2014-11-11T09:06:00+09:00 偶然でしょうが・・・  ことばずかん3台目 2014.11.3 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 偶然でしょうが・・・  ことばずかん3台目 2014.11.3 <br /><p style="font-size: 15px; line-height: 24px"> 前回の1000個目はクレーンゲーム。このときはおもちゃ病院に3台のクレーンゲームがならんだのですが、今回は「あんぱんまんおしゃべりいっぱいことばずかん」というおもちゃです。同じ日では無いのですが、1ヶ月の間に3台の「ことばずかん」が来ました。そのうちの2台がこれです。めでたく直ったので、次回の診療日にお返しできます。<br /> しかし、2度有ることは・・という言葉通り3度目がまた到来でちょっとびっくり。そういえばちょっと前にはあんぱんまん自動車という大型のが2台来ましたね。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01700.jpg">[JPG画像]</a> 2014-11-06T22:58:00+09:00 1000個目ゲット!  2014.10.26 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 1000個目ゲット!  2014.10.26 <p style="font-size: 15px;line-height: 24px"> おもちゃ病院開設以来の修理依頼1000個目がこのクレーンゲームでした。5年で1000個という院長の希望にはちょっと間に合いませんでしたが、この日めでたく目標突破となったそうです。<br/><br/> この日は奇しくもクレーンゲームが前回からの継続も含めて3台並びました。1台は残念ながら内部のIC不良らしく、電子回路が全く反応しないので治療不可でお返ししました。残り2台は治療中です。私がお預かりした1台は内部のモーターに付いている歯車(ピニオン)が割れていて空回りしていました。さらに前後に動かす歯車も割れていて計3個を交換しました。電子回路は異常なく、組み立てたところ正常に動作しています。<br/><br/> 写真は駆動部ですが、3階建ての箱にモーターが3個、ギアがたくさん。組み立てはすごく複雑で、以前院長からもらった資料をもとになんども試行錯誤。できてみればそれほど難しかったように思えないのですが、最初は五里霧中状態でした。先人は後輩が苦労をできるだけ軽減できるようにと資料にしてくれたのです。</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01650.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01651.jpg">[JPG画像]</a> 2014-12-23T09:41:00+09:00 はらぺこあおむしロッキング  2014.9.28 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi はらぺこあおむしロッキング  2014.9.28 <p>  <span style="font-size: 14px">今回のは大きな青虫。ロッキングのぬいぐるみです。子供が乗って遊ぶものですが、大きな力を加えたら中がぐらぐらになったということで、入院しました。</span></p><p> <span style="font-size: 14px">さて、慎重に糸をほどくと、現れたのは結構太い木の骨格です。そのまわりに例によって膨大な化繊綿が入っています。木材は4個でこれを細いくぎで留めてありました。釘と言うより太いピンという方がいいくらいで直径約1.5mmくらいの細長い物で、これが抜けて骨格が緩んでしまっています。</span><span style="font-size: 14px">そこで、長くて太い木ねじで留めることにしました。木は結構厚い物を使っていて頑丈になりそうです。</span></p><p> <span style="font-size: 14px"> ここまではそこそこの時間でできました。問題はここからです。とにかく縫い物は苦手なのです。ほどいたのは3カ所で、綿でぱんぱんのぬいぐるみは縫いにくいことこの上なしです。しかし案外きれいにできました。こんどはがっちりしています。しかし、外から見える部分は結構太いボルトや木ねじを使っているのに中はピン留めとは手抜きのように思えてなりません。これ、結構高価な製品なんですがね。</span></p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01600.jpg">[JPG画像]</a> 2014-10-10T17:00:00+09:00 合作 ベッドメリー 2014.8.29 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 合作 ベッドメリー 2014.8.29 <p> <span style="font-size: 14px"> 串本の方からお送り頂いたベッドメリーですが、中のICが不良(というよりたぶんICと基板の接続が不良)で、スイッチの応答も、音も全くダメでした。こうなると完全な修理は無理なので、持ち主にご相談して音以外を再現する方向で修理に取りかかりました。スイッチを入れたら15分間モーターが回って止まるという動作です。その間にライトのスイッチを押すとLEDが点灯します。</span></p><p> <span style="font-size: 14px"> ここは、またマイクロコンピュータの組み込みです。スイッチ2個の入力、モータ、LEDという2つの出力なのでコンピュータICは1個で十分です。春からプログラムの勉強をしている、高1のドクターS君にやってもらうことにしました。何度かテストしながら作り、タイマー部分はできましたが、スイッチ入力の処理が時間切れとなりました。夏休みが終わって学校が始まったのです。そこで、残りは私が作り、合作となりました。テスト中です。うまく動いているようです。まもなくお返しできそうです。</span></p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01550.jpg">[JPG画像]</a> 2014-08-30T12:23:00+09:00 声には反応しない?  2014.8.9 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 声には反応しない?  2014.8.9 <p>  <span style="font-size: 14px;">台風11号接近で開店休業覚悟だったこの日、それでも来て下さいました。活動記録のところに写真が出ていますが、持って来て頂いたポケモンの赤外線コントローラの修理を待ってもらっている間に、別のドクターが修理完了したアンパンマンSLのテスト走行を見て喜んでくれたという場面です。</span></p><p> <span style="font-size: 14px;"> このSL、煙突にマイクが入っていて音を検知します。そのマイクも壊れていて、修理を担当したドクターO(オー)がちょっと手こずったお話しです。</span></p><p> <span style="font-size: 14px;"> ドクターOが、壊れたマイクを交換して組み立て直したが音声に反応しないということで、私も入れて3人で見直していました。分解して私が音への反応を見ました。動きます。組み立てると動かない。おかしい、どこかに配線の接続不具合か、ショートがあるかも知れないとまた見直しです。実は私が音を出すと動く、他の人だと動かない。答えは笛でした。ドクターOは声、私は口笛でやっていたのです。それが判ってからは、組み立て直してもちゃんと動きます。私も大きな声を出しましたがそれでは反応しません。たぶんもともと笛か何かが付属していたのではないかと想像しました。</span></p><p> <span style="font-size: 14px;"> しかし、おもちゃを取りに来てくれた持ち主の方も、孫のおもちゃでよくわからないということでした。後日ネットで検索、これを発見して納得した次第です。ドクターOは取りに来てくれた方に、たぶん笛があったと思うと説明していました。正解だったのです。</span></p><p> </p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01500.jpg">[JPG画像]</a> 2014-08-12T16:48:00+09:00 かわいいスイッチ   2014.7.27 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi かわいいスイッチ   2014.7.27 <p>  <span style="font-size: 14px">キーボードの修理です。電源が入らないというお話しで、調べると電源スイッチの不良でした。このスイッチ、ボタン(写真の緑色ボタン)は大きいのですが、内部のスイッチ部分は極小です。分解して掃除しましたが改善せずでした。極小で接点を磨くなどは無理です。別のスイッチ(キーボード上同型スイッチ)を使うことにしてさっそく取り付けました。</span></p><p> <span style="font-size: 14px"> 修理完了と思ったのですがそこで、気づきました。そういえばキーボードには突起やカドが徹底的に無い。他のおもちゃでもそうです。このスイッチでは子供が間違って手の甲を引っ掛けてけがをする可能性がある。そこで、やわらかいプラスチックのキャップをかぶせたらと材料を探しましたが無い。他日買い物ついでに100円ショップを覗いて見つけたのが手芸用ビーズです。いろんな形、大きさ、色があります。今回選んだのは無難に直径1cmくらいの玉です。ハート型や、星形は好みもありますし、見送りました。ビーズですので、糸を通す穴が空いていて、ちょっと広げたらレバーがぴったり納まりました。「ちょっとかわいい」スイッチになりました。</span></p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01450.jpg">[JPG画像]</a> 2014-08-07T08:56:00+09:00 ゆめる  2014.7.12 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ゆめる  2014.7.12 <p> <span style="font-size: 12px"> <span style="font-size: 14px">4月に修理したおしゃべり人形の「ゆめる」くんが再入院です。前回と同じく左手のスイッチが効かなくなったそうです。</span></span><span style="font-size: 14px">内部の配線に使われている電線はちょっと硬い目のビニール被覆でして、そのために前回の故障となったのですが、さて今回はどうか。</span></p><p> <span style="font-size: 14px">ありゃ、同じところが切れています。半田付けでつなぎ直して、収縮チューブをかぶせてあったのですが、これが硬くてかえって切れやすくなったようです。</span><span style="font-size: 14px">今度はずぼらをせず、スイッチを取り出して、配線材そのものを交換しました。細くてすごく柔らかい物を使いましたので、たぶん切れにくいと思います。</span></p><p> <span style="font-size: 14px"> 前回はつい、切れたところをつなぐという安直な修理方法を採用したのがまずかったのです。切れたということは、よく曲がることがあるという証明ですから。今回は<span style="font-size: 14px">苦手な針仕事もしっかりやりました。次回お返ししよう。</span></span></p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01400.jpg">[JPG画像]</a> 2014-07-13T15:10:00+09:00 またやっちまった!  スーパーオートトミカビル 2014.6.14 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi またやっちまった!  スーパーオートトミカビル 2014.6.14 <p style="font-size: 15px; line-height: 24px">  また部品が余ってしまいました。今回のはスーパーオートトミカビルという、らせん階段が回るしかけ。モーターが動かなかったのですが、原因はグリスが固まっていたことでした。モーターの軸受けを洗って注油。調子よく回り始めました。楽勝、と思って蓋を閉じたら4センチちょっとの白いプラスチックが1個残りました。ちゃんと動いているのに・・・。蓋を開けて仲間にも見てもらいましたがわかりません。持ち帰ってしばらく眺めることにしました。<br /> <br />  うーん、今回はダメです。ところがネットで検索すると、同じ種類の修理記録を載せているブログを発見。早速メールで教えを請いました。山形県の方ですが、なんと速攻でお返事を下さいました。ブログの写真のこのあたりをみてくださいという内容でした。それまでわからなかったのにちゃんとブログの写真には写っていたのです。この部品、スライドするギアに連動して動く軸受けだったのです。あとは簡単でした。慎重に組み戻して、完治しました。22日にお返しできます。ありがとうございました。<br /> <br />  ということで、いつもの悪い癖が出た結果でした。分解時にはメモでも写真でもとにかく記録するという基本を忘れたためです。ちなみに上記の方のブログにはそれについても書かれていまして、身にしみました。ま、次からは気をつけよう・・・といつも思っているのですが。 <br /> (今回文字をちょっと大きくしてみました)</p> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01350.jpg">[JPG画像]</a> 2014-06-17T11:38:00+09:00 タッチキーボード 2014.5.25 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi タッチキーボード 2014.5.25  <br> 5月10日にお預かりした、くまさんオルゴールともう一つがこれでした。内部のフィルム配線が折り曲げで切れていました。写真にはもう一つ折り曲げ部分が写っていますが、ここは印刷が曲げの内側なので、導電性塗料が割れないようです。これはこまりました。フィルム上なのでハンダ付けが使えないのです。普通の基板ならハンダ付けでバイパスすれば楽勝なのです。<br><br> しかたがないので、別の場所で絶縁物をカミソリではがし、そこにビニール線をむいて置きました。その上からテープで押さえて、さらにスポンジでおさえます。直りました。ちょっと心配でしたが、25日におもちゃ病院会場に持って行き、お返しするつもりでした。ところが、最終のテストでつまずきました。どうも置いてある電線が接触不良のようです。あきらめて今回は持ち帰りました。出直しです。<br> <br> いろいろ考えた結果、電線をそのまま使うのはやめ、細く切った銅箔をおいて、接触面積をかせぐことにしました。テープでの固定もこのほうが安定するように思います。これでしばらく様子を見て次回(6月14日)にお返しできればとおもっています。<br><br> 作業を完了して約1週間、時々電源を入れて様子を見ています。安定しているようです。次回まであと1週間と少し。なんとかお返しできそうです。 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01300.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01301.jpg">[JPG画像]</a> 2014-06-04T20:25:00+09:00 くまさんオルゴール (続き) http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi くまさんオルゴール (続き)  やはり欠けたギアは交換しないとだめなのですが、第3ギアというのが難物です。第4ギアのように、プラスチックのハウジングをちょっと持ち上げてはめ替えるという手が使えない位置にあるのです。しかたなく、ゼンマイのハウジングを外しました。ギアを交換して元に戻そうとすると、入らない。ゼンマイが結構な力を持っていて、腕が2本では作業が困難なのです。何度もトライしましたが、ゼンマイにはじき飛ばされました。<br><br> こうなると達人にすがるしかないと、ドクターHに助けを請いました。ゼンマイのハウジングはあっさり入ったのですが、簡単に交換できたはずの第4ギアがおかしい。その次の風車との位置がずれています。刃こぼれしたギアと比べると、微妙に寸法が違うので合わないのです。最後の手段で、部品取り用のオルゴールにドラムと弁を移植するということに。手間は同じで、ゼンマイのハウジングまで外す必要があります。時間がかかるため、Dr.Hに丸投げをさせて頂きました。数日後、できたよという連絡で受け取りましたが、完璧です。本物とちがうのはゼンマイの関係で演奏時間が少し短いこと。私はケースに収めてぬいぐるみに入れ、糸で縫い合わせるだけでした。<br><br> 写真はもとのオルゴールメカ(左側 サンキョー製)と、移植した外国製メカ(右側)。 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01250.jpg">[JPG画像]</a> 2014-05-22T09:38:00+09:00 アンパンマンキッチン  2014.5.10 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンキッチン  2014.5.10 <br> くまさんオルゴールと同日にお預かりしたアンパンマンキッチン。全く動かないと言うことで、調べますとICにたどり着きました。まだ割合新しい物で、ほこりなども入っていません。どうも安価な基板に直接樹脂で固めたICは内部の配線が壊れるのか、熱で破壊されるのか故障が多いようです。こうなると全く手の施しようがありません。持ち主にご相談して音楽や歌は鳴りませんが、動きだけでも再現する方向で修理することにしました。<br><br> 前にも採用したマイクロコンピュータの出番です。今回はレンジと食器洗い機の2系統で、モーターとLEDの明滅を制御します。使うマイコンのICは入出力の数が5本で、ちょっと足りない。奮発して2個使いました。@50円なので、材料代は100円かかりますとお伝えしておきました。組み込むプログラミングは私自身が学習しながらですので時間がかかり、お返しする前日にやっと完成。基板に組んで本体に入れる配線作業はそれからわずか2時間です。<br><br> 今回も「わー、動いてる」と笑顔で喜んでくれました。私も久しぶりにプログラミングをたっぷり楽しみました。これで、組み込みは3例目です。<br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01150.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01151.jpg">[JPG画像]</a> 2014-05-11T10:20:00+09:00 くまさんのオルゴール  2014.4.27 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi くまさんのオルゴール  2014.4.27  今回お預かりしたのは2台のおもちゃ。1台はアンパンマンキッチン。もう1台はくまさんオルゴール。キッチンは電源を入れると音楽が鳴って、レンジや流し台が動くというもの。うんともすんとも言いません。配線は正常。ICの不良のようです。どうも悲観的です。<br> オルゴールは分解すると3番ギアの歯が1枚欠けているのが見え、これと思ったのですが、よくよく考えるとこのためにオルゴールが一気に巻き戻ってしまうと言うのがおかしい。もう一度外した4番ギアを見ると院長先生の予想通り1枚欠けていました。ここが欠けるとオルゴールは一気に回ってしまいます。4番ギアは予備部品を院長先生からお預かりしていたので交換。動き出しましたが、3番ギアの欠けの所に来ると音楽がちょっと飛びます。無理な力がかかって、いずれとなりのギアもかけていく可能性大です。さてどうしよう。 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01100.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/01101.jpg">[JPG画像]</a> 2014-04-28T20:51:00+09:00 ゆめるちゃん  そして 「献血しました」追伸   2014.04.27 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ゆめるちゃん  そして 「献血しました」追伸   2014.04.27  今日は結構お客さんが来てくれました。ユメルちゃんというぬいぐるみを担当しました。苦手なんですが、まあ最初から左手スイッチの配線が切れているらしいということをお聞きしていましたので、すぐたどりつけました。やはり切れていました。つないで修理完了。苦手な縫い合わせも完了して即日退院となりました。めでたし。<br><br> 先日の消毒の話ですが、いろいろとネットを見ていますと、どうもイソジン消毒液を乾かさないと効かないというのは、違うような感じです。塗ってからしばらくするとヨウ素イオンが遊離して、消毒効果を発揮するというのが正解で、乾かないとダメ、ではないようなのです。まあ、塗って2〜3分もすれば乾くんですが。本当はたっぷり塗って1〜2分待ってというのが正しく、乾いているかどうかとは別なのだそうです。<br> その前のアルコール清拭については皮膚上の有機物を取り去るのが重要な役目だそうです。<br><br> ヨウ素はフッ素や塩素と同じ仲間のハロゲン元素で、その強力な酸化力で消毒するということです。<br> 2014-04-27T23:05:00+09:00 献血しました   おもちゃネタではありませんが・・ 2014.04.19 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 献血しました   おもちゃネタではありませんが・・ 2014.04.19  今年も行ってきました。春の献血。普通に400CCです。献血は、それができる状態であるということを喜ばなくてはなりません。ちょっと体調が不良とか、血液が固まりにくくするような薬を常用しているなどでもアウトです。できる間は定期的に行くつもりです。<br><br> さて、今回聞いたのは消毒用のアルコールの事。普通はエチルアルコールやイソプロピルアルコールを使います。エチルアルコールはお酒の成分と同じなわけで、その効果が出るのです。献血は医師の問診のあと、検査用の採血をして血液型や比重を確認します。ここで比重が低いと献血できません。私の次の次に検査した人が残念ながらと言われていました。<br> <br> 無事検査を終え、採血台に横になって先ほどとは反対側の腕を出して消毒を始めました。例によってアルコールとイソジンです。アルコールはすぐ乾きますが、イソジンはしばらくかかる。聞きましたら、乾かさないと消毒効果が無いそうなのです。塗って約1分〜2分くらいで効果が最大になるそうなのです。テレビドラマでイソジンをぶっかけて、すぐに切っている外科医がいます。急いでいるのでしょうが、あれはだめなんですね。<br><br> それはいいとして、看護師さんが先ほど検査した方を見せて下さいといって見せますと、消毒したところが赤くなっていました。曰く「お酒を飲むと真っ赤になるほうでしょ」、その通りです。アルコールを塗っただけで同じような反応になるとは知りませんでした。看護師さんは「私は塗っても全然色が変わらないんですよ」。「お酒を飲んでも?」、「はい、赤くなりません」。<br><br> と、こんな話をして帰ってきました。<br> 2014-04-19T17:28:00+09:00 バスのドア 2014.04.04 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi バスのドア 2014.04.04  バスのドアを開け閉めする棒が1本折れていました。つなげばいいんですが、接着剤というのはそんなに簡単に効いてくれない。広い接着面があって、素材に適した接着剤というのが条件です。棒が折れたのをつなぐという場合は、接着面が小さく付いてもちょっと力をかけると簡単に外れます。<br> 今回は骨折の治療と同じで添え木を別のプラスチック板で作って棒に貼り付け、さらに穴を空けてテグスで縛りました。添え木と棒の接着面積はある程度確保できていますのでなんとか保ちそうです。<br> 修理で、もっとも楽しいのがこうした工夫をする部分です。幸い、2週間という余裕をもらっていますので、作業机におきっぱなしでいいアイデアが出るまでながめたりします <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00950.jpg">[JPG画像]</a> 2014-04-04T08:44:00+09:00 トークボックス 2014.2.23 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi トークボックス 2014.2.23 <br> 冬枯れですかね。ほとんどお客さんが来ない日でした。閉院間際においでになった方がお持ちになったおもちゃ。うちでのこづちみたいな形・・でもないですが、これで絵本を押さえると英語をしゃべるそうなのです。牛だと「カウ」、馬だと「ホース」という具合です。<br> 今はダメなのですが、押さえ方によってたまに音が出るという、接触不良的な状況。<br><br> お預かりして拝見しました。外国製です。分解するとセンサーが外れていました。それなら付け直せばいい。写真のようにピンが12本。2列になっています。イメージセンサーで絵本の微細な網点パターンを読んで絵の箇所を判断しているらしいのです。<br><br> ところが、取り付ける方向が判らない。完全に取れてしまっていて、もとの位置が不明なのです。2列のピンは、180度回転させると同じように取り付け可能なのです。形としては・・です。困りました、反対の方向だと、最悪の場合、電流が逆に流れてセンサーが壊れます。3日ほど眺めて考えたら思いつきました。照明用のLEDも入っています。この極性を調べて、本体との整合性を確認するという方法です。うまくいきました。半田付けをし直してスイッチを入れ、絵本に当てると、ばんばんしゃべり出しました。<br><br> 高そうな製品なのに半田付けはお粗末でした。ちょっと丁半ばくちの気分でした。 <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00900.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-28T01:56:00+09:00 無水 (またトイレネタです)   http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 無水 (またトイレネタです)   <p>  <span style="font-size: 12px"><span style="font-size: 14px">先日大阪に行ったときに久しぶりに難破シティーのトイレに行きました。ここにはかなり前からあるのですが、無水の男性用小用器があります。そのむかしいなかの学校にあったのと大して変わりません、というわけはなく、ちゃんとそれなりの対策がしてあります。<br />  水回りにはお風呂でも台所でも、必ずいったん下がってから軽く上に上げて排水するという、曲がった配管があります。トラップといいます。ここに水が少したまって下水からの臭気を遮断しています。この部分に水より軽い油のような液体をためておくと、小水はその下に潜ってトラップの向こう側に流れます。上には軽い液体が常に浮かんでいて蓋をするので、臭気のもれも少ないというしかけです。INAXの製品でした。掃除の必要頻度はどうなんでしょうね</span>。</span><br /> </p> 2014-02-27T23:42:00+09:00 アンパンマンくるくる車の中の綿   http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アンパンマンくるくる車の中の綿    今回は学びの日に行けませんでしたが、預かり修理はこちらにも分け前をいただきました。<br>アンパンマンくるくる車というんですか?同じ製品が2個。故障の症状は少し違います。電源を入れてあたまを軽くたたくと音楽が鳴って走り回るというおもちゃです。<br> 故障はどちらも内部の配線切れでした。ここにたどり着くのがなかなか大変です。なにしろ苦手のぬいぐるみです。ラッキーなことに縫い目を全面的にほどくことはありませんでした。底から綿を出せば配線やらセンサーが出てきたのですが、その綿がでるわでるわ、写真のようにすごい量です。弾力のある頭はこの綿が作っていたんですね。<br> 修理後は他のドクターからプラスチックの締め具(インシュロックタイ)をもらって服を止めました。くるくるとよく走っています。<br><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00800.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00801.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-27T23:41:00+09:00 手帳を買いました (おもちゃネタではありません)   http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 手帳を買いました (おもちゃネタではありません)    まもなく11月、すでに書店には来年の手帳がいっぱい売っています。私もスケジュール管理はもっぱら手帳です。会社づとめをしているころならさっさとスマートホンに変えていたでしょうが、今はそれほど高度な技は要りません。手帳は会社員時代から慣れているので楽です。<br><br> さて、100均で1冊買ってきました。書店ではほぼ同じような意匠で300円以上します。少し凝ったのは500円、千円です。薄くて小さいのが持ち運びに便利です。私は1ヶ月分が見開きになっているタイプのを使います。カレンダーと同じような感じです。ところが、いくら探しても左端が月曜始まりなのです。日曜始まりのは書店にはちょっとありました。どうしてカレンダーとちがうのでしょうね。カレンダーは売り場を見る限りでは日曜始まりばかりです。たしかに休日と平日がきちんと固まっているのは合理的なんですが、慣れというのはすごいもんでどうしても左端が日曜に見えてしかたがないのです。<br><br> 10月〜再来年3月まであります。早速スケジュールを写して新しい手帳に切り替えました。忘年会も書き込みましたよ。 <br><br> 2014-02-27T23:29:00+09:00 スノードーム   http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi スノードーム    金魚鉢をひっくり返すと、これこのとおりスノードームに。中にはサンタさんのそりが浮いています。底のねじを巻くとオルゴールが鳴って、サンタさんが飛び回るんです。なかなかきれいです。<br><br> ということで、直ったように見えますが、実は水漏れは根本的なところに原因があります。中心に針金が通っていて、外から回転させるという機構、当然これを伝って水が漏れてきます。回すとどんどん漏れます。ゴムのパッキンが劣化しているのです。特殊な形で、我々が作るのはちょっと無理です。<br><br> 少し水が漏れると今度は、空気がたまって気温や、外気圧の変化で水が下に押し出されます。するとさらに空気がたまるという具合です。<br> <br> しばらく様子を見て楽しんでいただくのがいいかなと考えています。<br> 漏れたらまた直しましょう。 <br><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00700.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-27T23:44:00+09:00 うわー部品が余った   http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi うわー部品が余った    今日見せてもらったのはハンドル操作型ラジコンカー。全く操作できないとのこと。コントローラのアンテナから電波が出ていません。原因はこれのようです。まだ新しいおもちゃです。ハンドル型のコントローラを分解します。たくさんのねじを外して輪の部分を輪に沿って上下に半分に分割。中が見えました。分解中にポロッと落ちてきた部品が2個。1個は赤い操作棒状のもの。もう一つは黒の小さい箱形のパーツ。<br> <br> 慎重に内部を点検。何度か中を見直したときに、発見しました。基板から黒い線が外れています。ルーペでよく見ると、もともとかろうじて付いていたようで、なにかの衝撃で取れてしまったようです。製造ミスです。早速半田付けしてチェックするとアンテナから電波が出始めました。車は動きません。<br><br> 一緒に見てくれていたドクターがコントロールのチャンネルを合わせようと言って、それぞれ1チャンネルにしました。とたんに動き出しました。前後、左右、ブレーキ、警音、など全部効きます。いやーよかった。<br><br> では、組み立てましょう。ぽろっと落ちてきた赤いレバーはウインカーで、はめ込みました。ところが、黒い細い箱状パーツのはめ込み位置がわからない。居合わせた他のドクターにも視点を変えてみてもらいましたが、だめ。組み立ててみました、操作すると特に不具合はないようです。<br><br> 本当ならお預かりしてゆっくり、あーでもない、こーでもないと、見たいところですがちょっと遠方から来て頂いたそうで、修理のあいだもずっと待っていてくれました。それでは、再度来て頂くというのもつらいので、事情を正直にお話ししました。<br> 「部品があまってしまいました」「もし、不具合がでたときに備えて捨てないで持っていてください」。<br><br> 早速テスト走行してもらいました。お子さんは満面の笑顔でした。 <br><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00650.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-28T00:05:00+09:00 金魚鉢?   http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 金魚鉢?    今回お預かりしたのは、スノードーム。金魚鉢ではありません。<br> <br> ただのスノードームではありません。中のサンタと山岳鉄道が動くのです。水漏れで、中の水がかなり減ったというお話。底のねじを巻くとオルゴールが鳴ってそのときにサンタと列車が動くのですがこれも鳴りにくいと。<br><br> さて、水漏れはゴムのパッキンと、動く部分の接着が外れており、そこから漏れていたようです。オルゴールも水を浴びて結構さびています。中の水を思い切って捨てました。ただし、スノードームであるための雪は捨てられないので、コーヒー用の濾紙で濾しとりました。<br><br>水は何を使えばいいのか。お話では漏れた水は乾くと塊になったとか。いろいろ調べると雪をゆっくり落とすために水に粘性を持たせているそうで、なんと洗濯用の液体糊をまぜて使うそうです。早速、別のペットボトルで実験中です。さらに腐ってはいけないので手の消毒に使う塩化ベンザルコニウムを少量。これで、しばらくペットボトルで様子を見ます。<br><br> オルゴールは油をばんばん振りかけて、さびも取ったらある程度よくなりましたのでそのまま使います。 <br><br>つづく <br><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00600.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-28T00:17:00+09:00 プラレール機関車   http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi プラレール機関車    先日のチョロQは結局だめでした。昔のチョロQと違ってハイテクチョロQです。赤外線リモコンで、前後左右のコントロールができるというすごいもの。このおもちゃは充電できるリチウム電池を搭載していて、古くなるとこれがだめになるというケースがあります。<br><br> 今回のは買って間もないそうで、電池はいいのですが、モーターの回転がおかしくなっていました。ローターの一部で断線したような感じです。手で起動してやらないと回らないという状態でした。当然トルクも弱くなっています。直径5mm、長さ10mmの極小モーターです。<br> <br> 今回も院長のドラえもんポケットを見てもらったら、小さいモーターが数個ありました。携帯電話の振動を起こすためのモーターで、直径3mm、長さ7mmくらい。ゴムのカバーが付いていてこれを付けたままだとなんとか納まる。入れてみましたが、モーターのトルクがあまりに弱く、ギアを回す力がありませんでした。残念ながら修理不可でお返ししました。<br><br> 今週預かったのはプラレール、ここまで大きいおもちゃは扱いやすい。腐食した電池の極板を交換し、油脂が固まって動かないモーターを交換したら、元気になりました。外したLEDヘッドライトの配線もやり直そうとしたら、なんかおかしい。抵抗がない。LEDに電池が直結している。まあ、こわれてもLEDくらいなら予備はたくさんありますからおそるおそる電池をつないでみました。普通に点灯します。なんと電流制限用の抵抗入りのようです。もしくは定電流ダイオード入り。こんなのがあるのかとネットで検索すると普通に出てきます。<br><br> 結構古いプラレールなんで、かなり前からこんなパーツはあったということ。ついていけませんわ。 <br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00550.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-28T00:18:00+09:00 丈夫な消防車   http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 丈夫な消防車    13日は研究会でした。担当した内の一つがこれ。かなり古い物でしたが、頑丈そうな作りです。動かないとのことで、見てみましたら電池の極板がさびています。電池が液漏れしたようです。ふつう、この手の故障は極板を交換します。さびてぼろぼろになるのです。<br> <br> ところが、このおもちゃは極板が分厚い。ヤスリでがんがん削ってさびを落としたら充分使えそうです。中も確認しましたら、スイッチあたりの金属が滑りにくくなっています。注油をして組み立て直したらサイレンはなるわ、ばんばん走るわ。実に頑丈なおもちゃです。<br> <br> 昔のは値打ちがありますね。 <br><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00500.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-28T00:35:00+09:00 ぬいぐるみに加速度センサーが 2013.6.8   http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi ぬいぐるみに加速度センサーが 2013.6.8    今回お預かりしたのは「ぽっちゃま」というお喋りぬいぐるみです。ぽちゃっというような表現を多用するおもちゃで、症状はしゃべらないというものです。<br><br> 電源を入れ、手を握ると喋るはずなんですがとのこと。まあ、たいがいスピーカーなんかの断線でしょう。ということで開いてみました。あまりよくない線材を使っていたようで、手のひらのスイッチ、スピーカの線ともに切れています。ぬいぐるみの修理はこの状態まで来るのが大変なんです。苦手です。<br><br> この日は3個目の修理で時間切れとなり、お預かりしました。自宅で仮に線を繋いでみると、ちゃんと喋ります。スピーカーは大丈夫。内部を見ますと、本体の回路基盤とは別に少し上にICが1個乗った基盤があります。これ、実は加速度センサーです。要は、手を握るとか(これはスイッチ)、ぬいぐるみ自体をゆするとか、たたくとか、落とすとかするとその動きに応じた喋りをするわけです。3軸のセンサーなので、上下、左右、前後の動きを察知して喋り分けることができるようになっています。なかなか凝ったおもちゃです。<br><br> 線は付けましたが、さて中に戻すのが大変。苦手です。 <br><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00450.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00451.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-28T00:34:00+09:00 楽勝のはずが・・ http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 楽勝のはずが・・  今日もNHK他、各社の取材がこられました。中学生ドクターが表彰されるので、その取材です、かなり緊張していました。でも今日は前に預かったラジコンカーをみごと修理してばんばん走らせていました。これはさすがにうれしそうでした。<br><br> さて、私の方はファンファンキーボードという楽器です。動作はよくあるアンパンマンキーボードと同じ。いくつかのキーが効かないという症状でした。楽勝とおもいきや、院長先生が特定の一連キーが効かないときはその系統の配線かもと、アドバイスをくれたのです。まずキーを掃除しましたが、NG。やはり一連のキーがダメということで、原因はさらに内部に。おいかけましたが、配線に不良個所はなく、ICまで行き着いてしまいました。<br> 嫌な予感がします。楽勝どころか、ICの内部不良は決定的にまずい。持ち帰りますが、ちょっと今回はあかんかも。 <br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00400.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-28T00:21:00+09:00 なんばパークスのトイレで   また、おもちゃネタではありませんが・・ http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi なんばパークスのトイレで   また、おもちゃネタではありませんが・・  今日は難波へ出かけました。部品の買い出しもあって日本橋を物色するのがメイン。あとは書店やらえびすばし通りやらで買い物です。昼過ぎに着いて、なんばパークスで食事。さて日本橋に出かける前に小用足しに入りました。下の方を見ると放物線の終点あたりにテントウムシの丸い絵が書いてあります。目標ですね。ちゃんとそのようにしますと、なんと紺色だったテントウムシがピンク色に変わっています。おもわず数㎝外してみますと徐々に色が戻ります。また狙ってみますとピンクに。いつまでも続くわけはないので、終わりました。水がさっと流れると、ぱっと紺色に戻ります。やっぱりそうです。温度で色が変わるようにしてあるんですね。<br><br> しかしなかなかおもしろい気遣いですね。昔からあるんでしょうか。メーカー名を見てくるのは忘れました。 <br> 2014-02-27T23:31:00+09:00 エアサッカー 楽勝? 2013.4.28(日) http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi エアサッカー 楽勝? 2013.4.28(日)  今日私が担当したのはエアサッカー。エアホッケーとまあ同じです。穴がたくさんあいたボードの上に丸い円盤を載せて下から空気を出すとつるつると滑っていくゲームです。<br><br> 電源スイッチを入れても全く反応なし。モーターが壊れているのか、配線が切れているのか。とりあえず、裏蓋をあけて様子を見ました。これがけっこうな作業なのです。なにしろネジの数が多い。きっちりした作りなのです。空気漏れがあるとまずいのでしょうね。すぐに原因がわかりました。電源スイッチが接点不良でした。取り替えようかと思いましたが、2回路といって、一つのスイッチに2つの接点が入っているタイプで、片方が使われていませんでした。そこで、これをちょんとつないで、並列接続にするとすぐになおりました。楽勝、楽勝。ネジを締めて蓋をします。<br><br> 問題はここからでした。ゴールを決めて得点すると、旗を振る仕掛けがあるのですが、片方のチームの分が動かない。そこで、ギアボックスをあけると、ギアにプラスチックの欠片がはさまっていたのです。これを取り除いてこれもOK。また沢山のねじをしめて元に戻します。780円の電動ドライバはほんとうに有り難い存在です。<br> すぐに取りに来て下さいました。「うわー子供が喜ぶわー」って言ってくださいました。至福。 <br><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00300.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-28T00:21:00+09:00 献血しました   おもちゃネタではありませんが・・ http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi 献血しました   おもちゃネタではありませんが・・  先日献血に行きました。献血は会社時代から年に2回の恒例となっています。採血中はひまなので看護師さんに話し掛けるのですが、まえから気になっていることを聞いてみました。<br><br> 献血前に検査をするときの採血ではアルコールで簡単に消毒するのですが、本番ではさらにヨードを塗って消毒します。その違いを聞きました。答えは簡単、輸血を受ける人の為に消毒を念入りにするのです。あなたの為ではありませんとの事。<br><br> 私の場合は健康で献血をする立場なので、多少雑菌が体内に侵入しても問題ないのだそうです。輸血を受ける立場の人はそうは行かない。病気であったり、ケガをしたりと弱い状態なので少しでもそうしたリスクを抑えるということだそうです。<br><br> ま、一応納得はしましたがね。<br><br> 2014-02-27T23:31:00+09:00 アシモのギア 2013.3.24   http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi アシモのギア 2013.3.24    アシモです。小さいアシモで、歩くだけです。ところが、1歩くらい歩くと足が動かなくなる。少し動いてそこで止まるというのはたいがいギアの歯が欠けてしまったという原因が多いようです。早速分解してみました。やはりギアが欠けています。同じ部品は残念ながら院長もお持ちではありませんでした。しかし、使えそうなギアを出してくれました。そこで、今のギアに貼り付けて使えないかと言うのが今回の対策です。<br> 材料に詳しいドクターに聞いてみたところ、ギアはポリアセタールという樹脂かもしれないということです。ポリエチレン同様接着が極めて困難な素材です。しかし、院長はそれにも対応した接着剤をお持ちでした。お借りして貼り付けたのが写真です。欠けた部分をとなりのギアでカバーしようというもくろみです。ついでに剥がれないよう、金属のピンを通しました。0.8㍉の穴を2個空けて通してあります。さて組み立てよう。今回はおおぜいのドクターが取り囲んでくれていろんなアイデアをつぎつぎに出してくれました。自宅でじっくり修理するのもいいのですが、ともすると袋小路に迷い込んでしまいます。たくさんの仲間がいるのは心強い限りです。 <br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00200.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00201.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-28T00:22:00+09:00 バケットが逆 2013.2.24 http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi バケットが逆 2013.2.24  写真のショベルカーが戻ってきました。前回でしたか、別のドクターが本体部分を修理、私は外れていたバケット部分の修理だけを担当したのです。割れていたバケット部分は、エポキシ接着剤で止めておいたのですが、また取れてぶらぶらでした。<br> それより、バケットが外を向いていたのです(写真左の感じです)。持ってこられた方が「逆です・・・」と。分解して組み直します。取れた部分はビスとポリプロピレン用の接着剤でしっかり止めました。うまく動作します。<br> おちついてよく見ればすぐ分かったはずなんですけどねえ。ごめんね。<br><br>                          (左の写真は合成です)<br><br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00150.jpg">[JPG画像]</a> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00151.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-28T00:31:00+09:00 にがてです http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi にがてです 修理するのが苦手なおもちゃは・・・<br><br>1. ぬいぐるみ  中の機械部分を取り出すのが一苦労<br><br>2. 空気で膨らませたビニール製おもちゃ  接着部分で空気漏れがあると、すごく難しい<br><br>3. ラジコン 断線など簡単な修理でなおらないものは資料もなくきびしい<br><br>4. その他部品が手に入らないもの  いっぱいありすぎて困ります<br><br> <br><br> それでも逃げ手はあるんですよ。ぬいぐるみはだめなときは女性ドクターに泣きつきます<br><br> 他のおもちゃも、集まって相談するとたいがい良い智恵が出てきます。<br><br> 2014-02-27T23:32:00+09:00 おもちゃ修理の逃げ手とは http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/index.cgi おもちゃ修理の逃げ手とは おもちゃを修理しているといろんなケースに出会います。電線が切れているとか、部品が壊れていて交換したら治ったなんていうのは故障としては軽いケースです。完全に元通りになります。でも、合う部品がないとか、プラスチックの割れなんていうのはメーカーでないかぎり交換部品が手に入りません。以前は部品を供給してくれた、さるメーカーも最近はいっさいだめになったとか。こういうときはもちろんできるだけ代替品を探します。<br><br> スピーカーなどは音が出ればなんでもOKです。外から見えないので気が楽です。こうしたことも含めて私は逃げ手だと考えています。要は、故障したおもちゃがもう一度使えればいいので、ちょっと形が変わっても、変な部品が付いていても捨てるよりはいいと思います。もちろん「想い出の品だから傷を付けないで」なんて場合はそれが最優先します。<br><br> 先日の有田川出張では、微妙な力加減がまずいのか、どうしても動作が安定しないおもちゃがありました。でも、ちょっと手で持ち上げてやるとちゃんと動きます。逃げ手は、本体の足を少し高くするというものでした。足を固定するねじをいっぱいに差し込まない状態で、接着して固定。すると安定した動作となりました。元々どうなって動いていたんでしょうね。<br><br> おもちゃ修理はこうした逃げ手をいかに工夫できるかも楽しみのポイントです。達人は経験からそうした技術、知識をいっぱい持っていていつも驚かされます。<br> <a href="http://www.toy-hospital.sakura.ne.jp/doctorn/file/00050.jpg">[JPG画像]</a> 2014-02-28T00:26:00+09:00